11月15日月曜日。藤村でございます。
さて今週木曜日から埼玉・熊谷の八木橋百貨店さんで開催の「北海道大物産展」にHTBグッズショップが出店いたします。
会期中の21日日曜日の午後3時からは、ドラマ「歓喜の歌」のサントラCDの発売を記念して音楽制作の本間昭光さん(ポルノグラフィティーや最近では「いきものがかり」をプロデュース)のトークイベントを行います。
11月24日発売のこの「歓喜の歌」サントラには、本間さん制作の「水曜どうでしょう予告編」の音楽(DVDで使用しているやつです)も特別収録されております。
ドラマ音楽の制作や、予告編音楽制作の裏話などお話いただけるかと。
21日日曜日には、是非とも熊谷・八木橋百貨店へ足をお運びください。
また、23日午後からは樋口了一さんもライブイベントを開催!
八木橋さん、かなりなチカラの入れようでございます。
ささ、わたくしは本日もDVDの編集。
本日はアメリカ横断「第六夜」。
やってまいります!
【埼玉県は熊谷の八木橋デパートで物産展開催!】
11月18日から23日まで、八木橋で開催の北海道物産展にHTBグッズショップが登場いたします!
21日午後3時からは、HTBスペシャルドラマ「歓喜の歌」のサントラCD発売を記念して音楽担当本間昭光さんのトークショーを開催。CDには、本間さん制作の「水曜どうでしょう予告編」音楽も特別収録!
(13:46 藤村)
11月15日月曜日。藤村でございます。
2010年11月12日(金)
2010年11月12日(金)
嬉野ですよ奥さん。
実は来週の木曜日11月18日から、
埼玉県の熊谷にあります、
老舗の八木橋百貨店さんで「北海道大物産展」が、
開催の運びでございます。
そこへ手前どもHTBも、
またぞろグッズあれこれを持ち込みまして、
関東圏の皆様方にお目見えを頂こうと馳せ参じますしだい。
どうぞお越しを願います。
加えまして、
HTBドラマ「歓喜の歌」「ミエルヒ」と、
続けてドラマの劇伴をお願いいたしました、
ポルノグラフィティーさんのプロデュースも手がけておられます本間昭光さんのHTBでのお仕事その1ということで、
ドラマ「歓喜の歌」のオリジナルサウンドトラック版CDを
制作いたしまして、
これが今月11月24日より全国一般販売の運びとあいなりました。
これに先立ちまして、
今回八木橋百貨店さんの物産展に限り、
ドラマ「歓喜の歌」オリジナルサウンドトラックCDの先行発売をいたしますので、
興味のある方は是非八木橋百貨店さんで、
他に先んじてお求め頂きたいと思います。
それでは本日はこれにて解散でございます。
週明けまで各自の持ち場で奮闘されますよう!
ここより念じておりますです。はい。
では達者でな!
【火曜日に書かれた久しぶりの藤村日記メモリアル】
藤村でございます。
ここ1か月の間にソウル、徳島、東京、大阪、名古屋と毎週のように出張をしておりました。
会社に出てくれば編集室にこもりっきりで、こちらにはなかなか顔を出せず、皆の衆には不義理をいたしております。
さて、7月末にロケをいたしました「水曜どうでしょう4年ぶりの新作」でありますが、5週目まで編集した段階でいったん作業を中断しており、現在は3月発売予定のDVD第15弾「アメリカ合衆国横断」(全八夜)の編集をしております。
DVDの編集を年内いっぱいで終わらせて、年明けから再び新作の編集に取り掛かかります。そうしますと、まぁ新作の放送開始は年明けからもう少し先になる感じかなと。
お待たせして申し訳ありませんが、職人がすべて手作りをしておりまして、防腐剤など一切使っておりませんので、いかんせん時間がかかると。ただDVDにしろ、新作などはもう特に、本当に安心して召し上がっていただける傑作かと思いますので、今しばらくお待ちを。
待っていただければ、「もういらねぇ」というぐらいまで腹いっぱいにお見舞いしてやるのでお覚悟を。
ということで、本日も編集開始!
現在「アメリカ合衆国横断」の第四夜を終えたところ。よーし!あと半分だ!
今日もやってやるぞぉー。
【埼玉県は熊谷の八木橋デパートで物産展開催!】
11月18日から23日まで、八木橋で開催の北海道物産展にHTBグッズショップが登場いたします!
(16:29 嬉野)
2010年11月10日(水)
2010年11月10日(水)
嬉野であります。
昨日は久しぶりにうちの藤村が日記を書きまして、
あまりないことなので記念にしばらく、
下に残しておこうと思いますよ。
メモリアルでありますね。
掲示板の方には、
月曜日に「小さなお悩み」を募集しましたら、
今回もエライ数の「お悩み」が投げ込まれましたので、
嬉野が、口から出まかせの、
気休め回答をさせていただいております。
私は「小さな」と毎回言ってるんですが、
毎回、みなさんのお悩みは、
けして小さかないわけでありまして、
ただまぁ気休めで好いからという前提を、
みなさんも御了承の上ですので、
わたくしも思いつくままに回答しております次第で、はい。
それでは本日はこれにて解散であります!
諸君。また明日。ここで元気に会おうぞ!
【火曜日に書かれた久しぶりの藤村日記メモリアル】
藤村でございます。
ここ1か月の間にソウル、徳島、東京、大阪、名古屋と毎週のように出張をしておりました。
会社に出てくれば編集室にこもりっきりで、こちらにはなかなか顔を出せず、皆の衆には不義理をいたしております。
さて、7月末にロケをいたしました「水曜どうでしょう4年ぶりの新作」でありますが、5週目まで編集した段階でいったん作業を中断しており、現在は3月発売予定のDVD第15弾「アメリカ合衆国横断」(全八夜)の編集をしております。
DVDの編集を年内いっぱいで終わらせて、年明けから再び新作の編集に取り掛かかります。そうしますと、まぁ新作の放送開始は年明けからもう少し先になる感じかなと。
お待たせして申し訳ありませんが、職人がすべて手作りをしておりまして、防腐剤など一切使っておりませんので、いかんせん時間がかかると。ただDVDにしろ、新作などはもう特に、本当に安心して召し上がっていただける傑作かと思いますので、今しばらくお待ちを。
待っていただければ、「もういらねぇ」というぐらいまで腹いっぱいにお見舞いしてやるのでお覚悟を。
ということで、本日も編集開始!
現在「アメリカ合衆国横断」の第四夜を終えたところ。よーし!あと半分だ!
今日もやってやるぞぉー。
【埼玉県は熊谷の八木橋デパートで物産展開催!】
11月18日から23日まで、八木橋で開催の北海道物産展にHTBグッズショップが登場いたします!
(19:47 嬉野)
11月9日火曜日。久しぶりの藤村でございます。
11月9日火曜日。久しぶりの藤村でございます。
ここ1か月の間にソウル、徳島、東京、大阪、名古屋と毎週のように出張をしておりました。
会社に出てくれば編集室にこもりっきりで、こちらにはなかなか顔を出せず、皆の衆には不義理をいたしております。
さて、7月末にロケをいたしました「水曜どうでしょう4年ぶりの新作」でありますが、5週目まで編集した段階でいったん作業を中断しており、現在は3月発売予定のDVD第15弾「アメリカ合衆国横断」(全八夜)の編集をしております。
DVDの編集を年内いっぱいで終わらせて、年明けから再び新作の編集に取り掛かかります。そうしますと、まぁ新作の放送開始は年明けからもう少し先になる感じかなと。
お待たせして申し訳ありませんが、職人がすべて手作りをしておりまして、防腐剤など一切使っておりませんので、いかんせん時間がかかると。ただDVDにしろ、新作などはもう特に、本当に安心して召し上がっていただける傑作かと思いますので、今しばらくお待ちを。
待っていただければ、「もういらねぇ」というぐらいまで腹いっぱいにお見舞いしてやるのでお覚悟を。
ということで、本日も編集開始!
現在「アメリカ合衆国横断」の第四夜を終えたところ。よーし!あと半分だ!
今日もやってやるぞぉー。
【埼玉県は熊谷の八木橋デパートで物産展開催!】
11月18日から23日まで、八木橋で開催の北海道物産展にHTBグッズショップが登場いたします!
(13:17 藤村)
2010年11月8日(月)
2010年11月8日(月)
嬉野です。
先週末は名古屋におりました。
好いですなぁ名古屋。
なんだかのんびりしますなぁあの街は。
暮らしやすそうだなぁと思いましてね。
なんだか居心地が好かったもので。
食い物も普通でうまかったし。
大都会なのですが、
でも田舎ぶりがね、
ローカルの記憶が、
いまだに街や通りや店や人やのそこここに、
こびりつくように残る感じがどうにも好くて、
あれは、あの地に住んでる人の心に、
当たり前のように昔の記憶が今に残っているからのような気がしてね、なんかあえて頑張ったりとんがったりしてる雰囲気がないのですよ。
だいいち食い物の値段が安いし、
喫茶店の珈琲が今時380円というのも居心地が好い。
まぁ天気が好かったせいもあるかな。
でも、名古屋。
人も街も好かったです。はい。
ほぐれました。
さて、
久々に「小さなお悩み」募集してみようと思います。
気休め回答いたしますので。
言っときますがね奥さん所詮気休めですよ。
それでもかまわんよ、というラフな感度の方のみ、
お気軽に掲示板へその旨お書きください。
じゃ、奥さん、そういうことでね。
今日も各自の持ち場で達者で暮らすのよ。
(13:20 嬉野)
2010年11月1日(月)
2010年11月1日(月)
嬉野です。
本日より月替わりです。
どうでしょう寺も晩秋のおもむきになりました。
さて、この週末、札幌はねぇ奥さん。
珍しく好いお天気だったんですよぉ。
風もなく。
だもんで寒くもなくてね。
で、とにかく晴れてましたんでね。
ダウンなどをちょと着込んで、
当別にある、ふくろう温泉というところへね、
夫婦で行きまして。はい。
入湯料が、なんですか600円ということで。
けして安くはないなぁと思いましたが、
インスタント珈琲が無料で飲めたりね、
お昼ごはんの持込も可でね。
あれこれとした縛りが無いぶん気楽なとこでして。
お休みどころにインスタント珈琲が置かれてね。
「御自由にお飲みください」
とか書いてあると、瞬発的に、
「マジで!いいの?すっげぇ!」
と、手放しで喜んでしまうという、
どーにも私は貧乏性。
ですが、その貧乏性を、
どっかで嬉しいと思っているわけでして。
デザインやらもね、
隙の無いよりは隙だらけの方がどちらかというと好きでして。
その方が結局わたしゃ居心地が好いのです。
だから田舎の温泉町の素人くさい手書きの看板とか大好きで。
「スタイリッシュ」より「意気込み」重視、みたいなね。
まぁ私の気性の根幹にある普通さ加減が、
つっこみどころ満載なものに馴染むのでしょうか、
張り詰め続けるのが苦手な性質で、
だもんで、
間違っても芸術家気質は毛ほども無いと、
正しくおのれを自覚しておりますわけでございます。
で、このふくろう温泉ですが。
国道から脇へそれた裏道にありますから、
分かりづらいというか、探しづらい。
でもJRの駅前にあるですよ奥さん。
んだけども、
その駅がなんともちっちぇ駅で(^^)
ちっちゃすぎるんですよ、あれは(^^)
でまぁ駅のことはさておき。
造園業の方がやってる温泉だけあって、
どことなく風流なたたずまいの前庭と建て屋でして。
あの日は、庭のもみじの葉が、
北国の晩秋の淡い日に紅く紅く映えておりました。
お風呂はコカコーラのような黒い色をしたお湯でね。
沸かしてるのだそうですが好い湯加減でね、
のんびりしましたね。
帰り道に「生チョコ」で有名なロイズさんの直営店の前を通りまして、珍しくうちの女房が「寄ってく?」なんて言いましたのでね、寄りましたね。
ビニール袋に乱暴に詰め込んだようなラスクのごときお菓子を買いましてね、
だって180円という破格のお値段でね、
これが食べたら美味しいの。
口の中にサクサク感が心地よく広がったあとに、
ココナッツの風味がまた広がってさぁ奥さん、
後を引くわけ。
したら奥さん!
ここも珈琲が無料サービスで!
だもんだからここでも、
「マジで!いいの?すっげぇ!」
と私の貧乏性が喜んだわけでありますよ。
でまぁ、なんでまたそんなとこでね、
珈琲まで飲んで長居したかというとね。
菓子買っていったんは外へ出ましたんですが、
うちの女房のバイクのエンジンが、
スタートしないわけですよ奥さん。
うんともすんとも言わない。
「あ。バッテリー飛んだか?」
みたいな感じでね、
もうさぁ万事窮してね、
あっさりロードサービス呼んだもんでね、
とにかく待つしかなかったわけですのよ奥さん。
ロイズさんで故障して好かった、
往来でなくて好かった、と思いつつね、
晩秋の日を眺め、
無料の珈琲飲んで、
180円で袋いっぱいのラスク食って、
ココナッツの甘い香りと、
珈琲の苦味を口いっぱいに堪能しながら、
呑気に1時間ほどレッカーを待っておったわけでございます。
その後、やって来てくれた、
ロードサービスの方もこれまた親切な方でね、
荷台に乗せられるバイクを、
夫婦して哀愁の思いで眺めた後、
夫婦でレッカー車にバイクと共に乗ってね、
帰ったというね。
今年の嬉野家のツーリング納めには相応しいというか、
象徴的なエンディングでね、
好かったんじゃないかしらね。
北海道はもうすぐ雪ですよ奥さん。
バイクに乗れないうちの女房の、
冬季うつ病も始まりそうな季節でありますよ。
はい。ということでね、
もちろん本日も中身なんかありませんが、
だれもそんな余分なものは期待してないという、
気楽さに支えられながら本日も書いております、
どうでしょうさんの本日の日記でありましたよ。
ということでね、
いろいろありますが、
いろいろあるのが人の世でありますから、
まぁ、今日もできれば呑気にしてなさいよ。
そうそうは呑気にはできないだろうなりにさ。
じゃぁ諸君。
本日も各自の持ち場で奮闘されますように!
今週もまじめに生きてまいりますよ。
いいすか?
いいす。
はいはい。
では解散。
また明日も、
たくさんの御参詣をたまわりますよう。
帰り道、くれぐれもお気をつけて!
また明日な。
【お知らせ】
北海道だけでの放送ですが、
ドラマ「ミエルヒ」が、
11月3日(祝)の午後2時25分から再放送決定。
(14:05 嬉野)
2010年10月28日(木)
2010年10月28日(木)
嬉野です。
北海道だけでの放送ですが、
ドラマ「ミエルヒ」が再放送されます。
11月3日(祝)の午後2時25分からです。
御都合のつく方はご覧ください。
さてと、
今のところは、以上。
ということでね、
本日もみなさん健吾であられますよう!
願ってやみません!
寒いぞ!札幌!
あ、そうそう。
奥さん、この前ね、
イ・ビョンホンさん見ましたよ!
生で!目の前で!
個人的には、
山田太一先生を、
間近に眺める事ができて光栄でありました。
(11:13 嬉野)
2010年10月21日(木)
2010年10月21日(木)
嬉野ですよ奥さん。
また私ですよ。
仕方ないじゃないですか、
藤村さん、ここんとこ留守なんだから。
ねぇ。
だから当然ながら今日も明日も私なんですよ。
もうねぇ言っときますよ今から。
だから今日もうざいくらいねぇ、
長い日記を書いてやろうと思いますからねぇ、
冗談じゃないわよって方はねぇ、
ここらでお戻りになったほうがよござんすよ。
さて、今日は秋晴れの札幌であります奥さん。
去年作りました「ミエルヒ」というドラマが、
ABU賞というアジアの国際賞をいただきまして、
藤村さんと福屋さんと私との三人で授賞式に出てまいりました。
脚本を書いてくれた青木豪さんは、
同じABUのラジオドラマ部門で本賞を取った作品の脚本も
書いておられましてね、
奇しくも青木さんは、アジアのラジオドラマもテレビドラマも征したようなことで、大変と景気の好い繁盛振りでございます。
実にめでたいことでありますよ。
そういう方にHTBは脚本を書いていただけたのだと、
実に晴れがましい思いです。
「ミエルヒ」はねぇ、あと二個くらい賞をもらってますから、
あと二回くらい授賞式に出ますよ。
でねぇ、そのたんびに三人でゾロゾロ出張してやるんですよ。
してねぇ式典のあとの立食会場で寿司食ってワイン飲んで赤ら顔で帰って来るんですよ。
でも、嬉しいですね。
苦労して作った作品がいろんなところで評価されて。
「それでも」と、
ぼくは思うのです。
「一番嬉しかったのは、ロケに入る直前だったかな」と。
おかしなこと言うようですがね。
ドラマを作ると、
ロケに入る直前にね、
オールスタッフ打ち合わせという会合がありましてね、
そこは助監督のチーフの仕切りなんですが、
台本の最初のシーンから最後のシーンまで、
撮影の準備に漏れが無いか、
新たに持ち上がった問題が無いか、
クリアされないままになっている問題はないか、
逐次確認していく場なのですが、
監督を筆頭に、
撮影部、照明部、美術部、録音部、助監督チーム、
制作部チーム、メイク部、衣装部と、
明日からのロケに関わる全スタッフが初めて一同に会する場なのです。
それは、ドラマをやれば、
普通に行われる撮影に入る直前の、
打ち合わせの場に過ぎないのですが、
私は、あの日が一番嬉しかった。
私も福屋さんもあの日が一番嬉しかったのです。
つまり、
あの日からドラマの撮影が始まったということです。
そしてそれは、
プロデューサーだったぼくと福屋さんの
仕事が終わった日だったのです。
あの日の季節は秋、
ちょうど1年前の今頃のことでした。
でも、ぼくが石狩川の畔でドラマのネタと遭遇したのは、
前年の12月でした。
あの頃まだ制作部長だった福屋キャップに、
「うれしー、ドラマの原案どうなってます?」
と、険しい目でぼくは確認されのを覚えています。
前月の11月に、四宮さんとぼくの二人で、定山渓の温泉宿に缶詰になってドラマの原案作りをやりました。
でも、どれだけお互いに登場人物や物語の展開を含めて具体的に考えを出し合っても、どうにも面白いと思えるものにはならず、
自分が面白いと思えるものが出ない以上、
物語はいっそのこと脚本家に任せてしまい、
「父親と一人息子の物語」という骨格だけを残し、
この親子の家庭がどのようなものだかは分からないけれど、
ただ、息子は父を嫌って家を出て、
長い長い時間の果てに、
また父親のもとに帰ってこざるを得ない人生をおくってしまう。
その設定だけを残し、
息子が家を出た理由、そして、また戻って来ざるを得なかった人生を脚本家に考えてもらおうと決めたわけです。
そう決めた時、
「いったい脚本家は、どんな物語を作ってくるだろう」と、
面白がっている自分がいたのです。
他人任せにして気が楽になった分、
無責任に面白がれた、
それだけのことかもしません。
それでも、
面白がる自分はいたのです。
信じられるのはその自分だけだと思いました。
四宮さんは、その日を最後に体調を崩してしまい、
以来10ヶ月復帰できませんでした。
ですから12月の制作部長福屋キャップの焦りは、
そのあたりにあったのです。
現場からネタが上がらないという理由で、
ドラマの制作を頓挫させたくは無かったのだと思います。
だからその時、
「ドラマを作ろう」
そう思って切羽詰っていたのは、
福屋キャップとぼくの二人だけだったのです。
「脚本家は青木豪さんに」と、
これは、既に四宮さんが内諾を取ってくれていました、
むろん、「今回は骨格だけを脚本家に投げよう」と考えてはいましたが、それにしても、そこにはあるのは骨だけで、
それはあまりにも骨過ぎて、そして脚本家を口説きに行くだけの想いが自分の中に無い事にも気づき、ぼくは、物語の舞台を決めなければと思い至ったのです。
そう。
プロデューサーであるはずのぼくも、
そして福屋キャップも、
それほどまでに素人だったということです。
でも、仕事はおそらく、
他人とのぶつかりですから。
人がぶつかれば、斬り合いになるかもしれない、
その時の戦いようは、武器や技ではない。
それは想いです。
これをもとに、どうか物語を作って欲しいという熱です。
そしてその熱の元は、
自分の中に、本当に作りたいのだという、
切実な想いがあるのか無いのかでしかない。
ぼくはそう思ったのです。
だから「舞台は自分が決めなければ」と、思い至ったわけです。
まだ自分の中に熱が無い。
これで是非脚本を書いて欲しいと迫る熱が無い。
依頼主である自分に熱がなければ、自分は脚本家をくどけない。
脚本家が、引き受けてくれなければドラマは頓挫してしまう。
そこから自分だけとの対話が始まったと思います。
そして幸運にも石狩川で漁師の船を見て、
冬枯れた葦の茂る河川敷に迷い込み、
製紙工場の長い煙突から昇る白い蒸気を見て、
「ここはドラマの舞台になる」
そう思った自分を信じるしかなかったのです。
「そうだ、親父は時代に忘れられたような石狩川でやつめうなぎを捕る川漁師なんだ。一人息子は、そんな親父が嫌で家を出た。それでも上手くはいかず、それどころか、彼の人生には、一番帰りたくない場所に帰るしかない人生が待ち受けていただけだったんだ。けれど、帰った故郷で、親父の仕事は以前より困窮していた。この父親と息子が、その先の自分らの人生にどう折り合いをつけながら生きて行こうとするのか、そこを書いてもらおう」
ぼくは、現場の写真を撮り、
会社に戻り、キャップに話し、同意を得、
このネタで進めることに決めたのです。
こうしてキャップと二人で東京へ出張し、
青木豪さんと暮も押し迫った新宿で会って、
正式に依頼をし、快諾してもらったのです。
その後、漁協に協力を仰ぎに出向き、
市役所に出向き、
キャップは、役者の事務所に電話を入れはじめるのです。
そこからのキャスティングは、
怖いもの知らずの素人の熱情だけでした。
人間力だけで、
名優たちを口説き落としていったのです。
私は名優たちへの長い長い口説きの手紙を書き、また書き、
それをメールで送り、
キャップは、ガチンコでタレント事務所に電話を掛けました。
その電話での会話で、先方には一発で、こいつはドラマは素人だなと分かる無茶な口説きようで、でも、そこで、キャップは排除されるどころか、かえって信頼されるのです、
「分かりました、私、福屋さんを信じます」
タレント事務所の担当者にそう言われ、
先方は出演に前向きになってくれる。
それでもまだ確約は出ない。
しばらくしてビビリながら電話を入れる。
電話するタイミングも分からないながら、
でもただ自分の感に頼って、
そして電話を入れる。
キャップと、何度も東京に出張に行きました。
昼間はタレント事務所に顔を出し、
夜は宿の近くで酒を呑み話し込み。
どこまでも二人だけだったのです。
それでも、どれだけ心細くなっても、
性格の違うのが二人いるのは気楽でした、
どちらかが不安でも、どちらかは平気なのですから。
そんな日々が10ヶ月続いたのです。
キャストも全員確定し、
ロケの日程も出て、
スタッフも決まり、
全ての全てが決まって、
ぼくとキャップはあの日を迎えたわけです。
広い会議室にぞくぞくとスタッフが入ってくる。
そいつらが全員席に着く。
あぁ、こんなにいたんだ。
ぼくはそう思いました。
あぁ、あとはこいつらがやってくれるんだ。
もう任せて好いんだ。
ここからは彼らの出番なんだ。
オレとキャップの仕事は終わったんだ。
そう思うと、不意に気持ちが浮き立ったのでしょうか、
ぼくは、感激して泣きそうな気分でした。
その時、となりに座っていたキャップが言ったのです、
「いやぁ、なんだか感動的だなぁ」
それがその時のぼくとキャップの、
掛け値なしの本音だったと思います。
つまり、ぼくら二人は、
あの日を迎えるまで、
全力を出し切っていたということなのだと思います。
それは特別なテクニックでも特殊な経験でもなんでもなく、
それまで生きてきた自分の経験と自力で乗り切った真剣な気持ちの先にある満足感だったのだと思います。
「やれることは、もうやりきったんだ」という。
もちろん、
撮影が始まってからの仕事もたくさんありましたが、
それは全て外堀の仕事で、
撮影スタッフを支える仕事で。
だからそれは意味が違うのです。
ドラマのプロデューサーの仕事は、
だから、あの日で終わる。
そのことをガチンコで、ぼくら二人は実感したのだと思います。
そのことを、
ぼくは実は忘れていて、
おとつい、東京で藤村くんに、
「あんたたち、そう言ってたじゃない。感動的だったって、それ聞いてオレは、あぁこのドラマは大丈夫だって思ったんだよ、だって、あの段階であんたたちには見えてたわけでしょう、このドラマが満足いくものになるんだって、だからオレは安心して撮影に入っていけたんだよ」
そう言われて、
あぁそうだったと、久しぶりに思い出しましてね、
あぁ、
思えば素晴らしい経験させてもらったんだなぁと、
あらためてしみじみとしたのでありますよ奥さん。
ということでねぇ。
てめぇらのことばっか書きましたが、
他人とぶつかるのが仕事で、
でも人とぶつかったら斬り合いになるかもしれなくて、
斬り合いになれば、
その時、自分のなかに切実な想いがなければ、
相手に斬られてしまうか、
誤って、相手を斬ってしまう。
いずれにしても、取り返しのつかないことになる。
だから油断無く、
常に自分に正直に、
自分に出来る事を全力でやる。
生きると言うのは、
おそらく、それしかないのだと。
ただ、思うばかりで。
本日は日記終了であります。
また明日も、懲りずにお出でくださいませ。
それでは解散。
グッドナイト。
(16:53 嬉野)
2010年10月16日(土)
2010年10月16日(土)
嬉野ですの奥さん。
今日は、朝からキャップをやぼ用に誘って、
おっさん二人で車で出掛けましたの。
なんだか今日の札幌地方、好い天気でね。
昨日とはうって変わって寒くも無かった。
「当別あたりに行って見ませんか」
と、私はキャップに言ったわけです。
「あぁ、ぼく好きな浜があるんですよ」
と、即座にキャップは言うのです。
ぼくは答えました。
「浜?当別に海ありました?」
「あります。厚田の手前から見える海なんですけど」
「厚田って厚田村でしょう?」
「当別とわりに近いあたりです」
「はぁ、じゃぁまぁ行ってみますか」
「最高に眺めの好いとこですよ」
車で1時間弱。
走ったら、今年の5月に鯨森惣七と焚き火に行ったところでした。
「あぁ、ここは知ってますよ」
「最高に眺めの好いところですよ」
「眺めいいんですよ」
国道をそれて浜近くの枝道を上がると、
岬の上に出て、波の寄せる浜が一望できました。
「すばらしいですねウレシー!」
キャップは上機嫌でした。
私も同意しました。
「あぁ、確かに綺麗ですよね。これ、もう、ここは日本じゃないですよね、アイルランドとかの漁村の風景ですよね、やぁ!向こうに手稲山が見えますよ、凄い天気ですね今日は!」
今日の日光の照りつけ方は確かに最高で、
お昼前の光線の差し具合が、また好かったわけで。
つまり逆光線で海がギラギラと光ってる。
波打ち際まで走る波が大きな波頭を立てて白く崩れていくのが眼下に見える。
車を走らせる辺りは、
どこまでも草地でススキの穂が茂っている。
真昼に近い時刻の逆光線を受けて、
すべすべの草の葉がギラギラと照り返しながら、
ぼくらの行く手一面を風に揺れながら次々と光っては過ぎる。
日の高い時刻の海と草の葉とススキの穂は、
逆光線に入ると人が変わったように力強く輝きだすのです。
「この波はサーフィン最高じゃないスか。お!やってるじゃないスか!ここ穴場ポイントですよウレシー!ちょと浜に寄ってって好いスか?」
「寄っていいですけど、砂浜、入ったら、車、砂に埋まりますから要注意ですよ」
「大丈夫ですよウレシー、ぼくの車は四駆ですから、走れないところはないですよ。まったく問題なしです」
それから5分もしないうちにキャップの車は砂に嵌りまして。
「あれ?」
「キャップ!タイヤ、きゅるきゅる言ってますよ」
「ウレシー!」
「あぁ、嵌ってますね」
「なんでしょうこれ?」
「いきなり問題ありましたね」
「嵌りましたか?」
「はまってますねぇ、まだ浜に出てもいないのに」
そこは浜に出る前の草地で、
でも草地は砂地には変わりなく、
車から外に出てみると、その草地の砂地のうねに、
乗り上げて前輪も後輪も嵌っておりました。
「これはもうねキャップ」
「はい」
「JAFですよ」
「JAFですね」
それからJAFに電話して、
場所を聞かれましたが、
住所なんてないような場所でしたが、
携帯のGPSで緯度経度を表示して、
それを告げたら緯度検索して、
JAFさんは45分後に助けに来てくれました。
最高に気分の好い天気の、
最高に眺めの好い場所で起きた今日の出来事でした。
札幌って綺麗だなぁ。
最高に綺麗だなぁ、と思えたのも、
JAFさんのお陰であります。
ありがとう!JAF!
冬近い、晩夏の思い出となりました。
じゃぁ週明けは留守がちですが、
みなさんどうぞお達者で!
世間に負けずにお気張りくださいますよう、
願ってやみません。
それでは週明けも各自の持ち場で奮闘されたし!
解散!
(17:27 嬉野)
2010年10月15日(金)
2010年10月15日(金)
嬉野です。
札幌、寒くなってきて嫌です。
それでは帰ります。
腹も減りましたし。
諸君!
来週もなんとか前向きに生き抜くのよ。
たのむぞ!
(21:38 嬉野)