2011年10月13日(木)

嬉野

2011年10月13日(木)
嬉野です。
本日、札幌は美しい秋晴れです。
ただいま西の方角より斜めの光が町中に差し込みまして、
建物の壁がことごとく金色に照り輝いてくれております。
贅沢で、のどかな秋の風情です。
この平和で幸福な今日という日も、
まもなく薄闇の中に暮れていくことでしょう。
とまぁ、それはそれとして、とりあえず忘れていただいて、
先日、うちのコンテンツの同僚であるところの
福島君からね、「七人の侍」のブルーレイ版を頂きまして、
だって、くれるって言うんですもの。
凄いから見てくださいって言うんだもの。
映像の修復ぐあいが凄いから、いろんな人に観てもらいたくて、
配ってるっていうんだもの、そらぁもらいますさ。
あれだよね、
黒澤明さんのことなんか、もう知らない人がいるかもしれない時代なんだよね。
平成23年って、そういう時代なんだよね。
けどさぁ、あの方が昭和29年に東宝で作られた「七人の侍」という映画はさぁ、もうもう、ほんとに良くて良くて、凄いのですよ。
その「七人の侍」を、我が家で、
しかもブルーレイで、ほんとに久々に観ましてね、
いやはや、ブルーレイの映像というのは凄いね。
いまや劇場で観るよりきれいなのかもしれないと思ったよ。
確かに、50年以上前のフィルムだし、モノクロだから、
現代の目で見て美しいというものではないかもしれない。
しかし、我が家で見ても恐るべき迫力で観れたわけです。
戦国時代のお話ですよ。
日本中が内戦に明け暮れていた14世紀から
15世紀ころのお話ですよ。
そういう治安の乱れた世間の混乱に乗じて、
武装した強盗集団が各地に現れていたらしくてね、
正式に殿様に召しかかえられているわけではない、
非正規の武士集団なので「野武士」と呼ばれ、
劇中では「野伏せり(のぶせり)」と呼ばせてましたね。
その強盗集団の「のぶせり」に、
あちこちの村々は刈り入れの時期になると、
収獲した稲も麦もことごとく奪われ蹂躙されるという時代です。
言うことを聞かないと家に火をかけられる。
村ごと火で焼かれてしまう。
人も殺されてしまう。
代官所はあるんだけど役人は頼りにならず、
村人は追い詰められる。
そうして「もうこれ以上、蹂躙されるのは嫌だ!」という時に、
怖ろしい蹄の音を轟かせて「のぶせり」がその村の見下ろせる高台へ集まって来る。
「やるか!この村も!」
どっかで略奪をしてきたのでしょうね。
だからその勢いをかって、今からこの村も襲って、一切合切奪ってしまおう!そんなふうに、けし掛けている。
「まてまて!去年の秋!米をかっさらったばかりだ!今行っても!何もあるめぇ!」
「じゃぁ!この麦が実ったら!また来るべぇ!」
そういって風のように去っていく。
この一部始終を草むらに身を潜めて聞いてしまった血の気の引いた村人が、血相を変えて村へ下りていくところから物語は始まるのであります。
麦が実り、収獲を終えたら「のぶせり」が来る。
村民一同、深い憤りにはらわたの煮えくり返る想いの中、評議を繰り返しますが、どこまで評議を繰り返しても結論が出ない。
だって「のぶせり」の言うことを聞かなければ村は全滅の憂き目を見るし、かと言って彼らに収穫物を差し出せば村は破産に追い込まれるわけだから
その時、長老がうめくように言うのです。
「やるべし」
一座に緊張が走る。
「だども じさま おらたちゃ百姓だ 戦の仕方なんぞ分からねぇ」
「サムライ 雇うだ」
百姓がサムライを雇うなどと、誰も聞いたことが無い。
そんなものは絵空事だと言えば長老が答える。
「おら この目で見ただよ おめぇらが生まれた時分のこんだ  この村さ 逃げてくる途中で見ただよ 燃えていなかったのはサムライ雇った村だけだっただ」
こうしてサムライ探しに街へ出た百姓たちが、一人のサムライに出会うまでの33分間を、ぼくらは驚嘆の思いで観ることになるのよ奥さん。その33分間の進行は凄いよ。一切よどみなく、観る者は引き込まれるだけなのだよ。
古い映画。
これからは、古い映画も見たほうが好い。
得しますから。
それでは、本日も各自の持ち場で奮闘願います!
解散!
藤村さん本日も鋭意編集中!
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くじらさんもイラスト書いてくれてますの!
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【来月!白A北海道公演あります!】
あの白Aが11月に北海道に来ます!
公演場所は滝川市と札幌市。
是非見て欲しい。
11月24日滝川公演。
11月25日・26日札幌公演。
札幌公演の会場は、キューブガーデンになります。
料金は2000円
ローソンチケットで、お買い求めになれます。
(ローソン店頭のロッピより)
売り切れる前に急げ!
(16:57 嬉野)