2006年10月23日月曜日

嬉野

2006年10月23日月曜日
西の方では、赤い西日がまだまだ似合いそうな夕方5時という早い時刻に、すでに真っ暗に暮れております北の蛮地、札幌地方より、嬉野が、お送りしております本日の日記であります。
皆さん、ご機嫌いかがですか。
近頃の札幌地方の日没は午後4時45分頃なんだそうであります。
早すぎねぇか。夜が。
ねぇ。
これじゃ冬季うつ病にもなりますよ。
だって、これからもっと日没が早くなるんですよ。
オマケに最高気温も10度どまり。
冷えております。ダウン着たっておかしくない。
ということで、本日、久々に、九州におります老母に電話してみましたらね、あっちはまだ昼間は半袖だと申しておりましたよ。
「北海道は、寒かてやろ。こっちはまぁだ、明るかうちは半袖よ」
そう申しておりました。
「九州は、まぁだ、ぬっかよ」
九州は、まだまだ暑いそうでございます。
ほんと、日本は広いんでございますね。
さて、この前どっかのテレビ番組を見ておりましたらね、コンビニさんが、若者向けの商売から高齢者向けの商売にシフトし始めたとのことでね、いろいろと高齢者向けのサービスを実験しておられる、みたいなことを特集してましたね。
いやぁ私だけではなく、世の中もちゃくちゃくと高齢化をしておるということは、かねてより気づいておりましたが、商売する方も高齢者向けにサービスを変えてきたかと思いましたらね、よしよしと、安堵したわけでございます。
やっぱりその辺りのハンドルさばきは、さすがにコンビニさん、軽快だわいと、一人感心をしてテレビを見ておったのであります。
かく言います我が老母が、我が兄と住んでおります九州の実家辺りもね、私がいた頃は、まだ活気がありましてね、スーパーだって何件もあったんですが、いつのまにやら郊外に巨大店舗がどっかんどっかん出来ちゃいましてね、そっちの方が品揃えも充実してるし、値段も安いし、あと、なんかデカイ店舗というのが遊園地みたいで楽しいんでしょうね、結局、そこそこ距離があっても、お客はクルマに乗ってますから、全員そっちへ出向いて買い物するわけですね。
そういうことで、私の実家のそばにあったスーパーは、よっぽど客が来なくなったんですかね、全部店じまいしちゃいましてね、とうとう近所に、年寄りが歩いて買い物に行ける場所が無くなっちゃったんですね。
店じまいしたそのスーパーの回りにはね、今でも年寄りがけっこう住んでいるんですが、それでも一人一人が購入する単価が低いということなんでしょうかね、店じまいしたスーパーの後には、いつまでたってもスーパーは出来ませんね。
そういうことで、近所の年寄りは、みんな困っておるとのだと、帰る度に我が老母はこぼすわけであります。
で、世間全体が、そういう状況にある中で、コンビニさんが、高齢者向けに商売を始めようとしているということを見ましてね、なんとなく嬉しくなったのあります。
なんかね、御用聞きみたいなことやってたんですよね、
その番組の中で、コンビニの人がね。
年寄りから電話注文があったら一個からでも持っていく、で、客であるお婆ちゃんの家へ配達に行って、そこでいろいろと話すうちに客と店員が知り合いになってコミュニュケーションを密にとりだすわけですよ。
「○○さん、部屋の雨戸開けときましょうか?」
「お米も、米びつにいれときましょうか?」
「あぁら、お願いするわ」
みたいなね。
そういう光景を見てますとね、昔の酒屋さん、乾物屋さん、八百屋さんみたいなね、あの頃の御町内の雰囲気が、コンビにという姿を借りて復活していくようで、なんだか町中がもう一度顔見知りに戻っていくのかもしれないなぁと思えてね、
なんだか高齢化って好いじゃねぇかと思いましたね。
今後、年寄りが、世間に好い影響を及ぼすならば、これから深刻に始まると、これまでずっと言われ続けてきた高齢化社会というものがね、実はちっとも深刻なものではなかったということになるわけで。
もしそういうことになるならば、それってとってもステキだわいと、何の根拠もない、思いつきですが、ぼんやりと思ったわけでございます。
ぼんやりとした頭ですがね、でもなんか、次の時代の鍵を握るのは、ひょっとして年寄りなんじゃないかなぁと、どうしても思ってしまうのでありますよ。
年寄りが真っ当に頑張るんじゃないだろうかと。
年寄りが、軽々には、あなどれない存在だったのだと、思い知ることになるんじゃないだろうかとね、予感するんですね。
未来というものは、迎えてみないと分からないものであります。
鉄腕アトムのようなね、輝く科学の21世紀は訪れなくともね、年寄りが世の中を優しくするような、呑気な21世紀を迎えるのであれば、それもまた好しと、私は、思いますね。
そりゃ痛快と。
ということでね、本日はこれまで。
みなさん、また明日。
解散。
(20:04 嬉野)