藤村

週があけまして7月24日月曜日。藤村でございます。
2ヶ月ほど前、大学時代のラグビー部同期の男が結婚をいたしまして、たまたま4つぐらい下の後輩も同時期に結婚式があり、「それじゃぁ」ってんで、「両者の結婚記念試合」なるものを催すことになったらしく、先日、
「あなたはこのたび、結婚記念試合のレギュラーメンバーに選ばれました」
などという、インチキ懸賞まがいのメールが私の元に届きました。
ラグビーなんてのはもう大学卒業以来15年もやっておりません。しかしながら、「よしよし、久しぶりにやって大ケガしてやるか」と、昨日、子供を連れて懐かしの母校北大のグラウンドへと向かったわけでございます。
10年ぶりぐらいに会う懐かしい顔。
「おまえ・・・太ったなぁ」と。
「おまえ体格は変わらないけど・・・いっちゃったなぁ」と。
もう、男も四十となれば「太る」か「ハゲる」かのどちらかでございます。ぴちぴちのラグビージャージにおっさんの哀愁が漂います。
「おいおい、こんなデブとハゲ集めて試合できんのか?」と。
しかし、ラグビーボールを持って走ってみれば、不思議とその感覚は一気に時を越えて体に戻り、ハゲさえ気にしなければ隣を走る男たちも大学生に見えてくる。
30代中盤の後輩組と40代突入組による15年ぶりの試合。
わざわざ奈良から駆けつけた同期の男は開始5分で足がつり、「もうあかん」と早々に退場。「この役立たず!」「おまえ、なにしに来たんや」と罵声を浴び、主役の新婚の男は、「トライさせてやろう」と、みんながパスを集めたせいで猛烈なタックルを浴び続け、腕に裂傷、戦意喪失。「おい、おまえのためにやってんだぞ!」「声出していけや!」と、こちらもふんだりけったりの罵声。
私は毎朝の走り込みのおかげで、バテることなくフル出場。学生時代の「タックルしない」「危ないとこには入らない」、でも「得点チャンスになると必ずいる」「嗅覚だけでラグビーやってる」という、往年のプレースタイルは変わらず、やはりみんなから罵声を浴びたわけでございます。
しかしながら、予想に反して試合は我らチーム40の勝利。「おまえらの代は、やっぱラグビーセンスないんだよ」と、汗だくのハゲ頭で先輩風を吹かせて試合を終えたのでございます。
家に帰り、子供たちがカミさんにこんなことを言っておりました。
「おとう、子供みたいだった」と。
「すごい泥だらけで倒されてた」と。
そうか、おれが走り回って転げまわる姿なんて見たことないもんなぁ。そうか「子供みたい」か、なるほどなぁ、と思ったわけでございます。
本日、朝のランニングは休止いたしました。
両足に大きなスリ傷、そして靴ズレにより足の親指の皮が大きくむけております。
多少、痛いです。
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(20:25 藤村)

嬉野

2006年7月21日金曜日
みなさん今晩は、嬉野であります。
さて、美味しい日本酒を飲んだ時に、「この日本酒、飲みやすいねぇ!」といって喜ぶ人をよく見かけますが、美味しい晩御飯を食べて、「今日の晩御飯、食べ易いねぇ!」と喜んでいる人を私は知りません。
あれ、不思議ですね。
なぜ、日本酒では「飲みやすい」と感動する人がいるのに、料理では「食べ易い」と感動する人がいないのか。
これはおそらく、ぼくらが、日常的に「食べにくい料理」というものを、食べることがないからだと思うのです。
簡単な話。
だから、けして誰も「食べ易いねぇ」とは喜ばない。
でも、日本酒には、なぜか「飲みやすいねぇ」という感動がある。
どういうことなんでしょうか。
「飲みやすいねぇ!」の喜びの声を聞くたびに、いつも不思議に思うことです。
いっぺん、カミさんが作ってくれた晩飯を食いながら「食べ易いねぇ!」と言ってみたらどうなるだろうと思いながら、未だに恐くて言えないでいるわたくしではあります。
ねっ、ということで、えぇ、ただただ呑気な話でございましたよ。
リズムですね、やっぱり(笑)。
さて、明日の土曜日は、タワーレコード秋田店で、夕方の4時から樋口了一さんのミニライブがありますよ。
藩士のみなさんもお集まりになるやも知れませんので、お時間のある方は樋口さんの応援に行ってあげてくださいね。
いろいろと楽しめますからね。
詳しい日程は、この日記の後に続いてますからお読みくださいませ。
日曜日は、仙台でございますからね。
それでは、みなさん。また来週、お会いしましょうねー。
必ずくるのよー!
では、良い週末をお過ごしくださいませ。
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(20:32嬉野)

藤村

2006年7月20日木曜日。藤村であります。
さて私はすでに、次回DVD第8弾「激闘!西表島」の編集を進めております。
この企画、昨年編集している当初から、「30分枠での切りどころが難しい」「できるなら連続して一気に見てもらいたい」「その方がきっと面白い」、そう思っておりました。
なんせ、時間にしたら「たった2日間の出来事」を「8週間に渡って放送」してしまったわけです。視聴者の皆様にしたら、「1ヶ月放送を見てても日付が変わらない」という、そら恐ろしい「逆浦島現象」が起こっていたわけです。
それを正常な時間経過とともに、流れるように見ていただきたい。さすれば南海の孤島での2日間が、より一層臨場感を持ってご覧いただけるであろう。
それで異例ではありますが、DVD版では「一気に連続して見てもらう」ために、新たな編集を試みました。
「前枠・後枠」など途中に入れず、「第一夜、第二夜という区切り」「30分ごとの区切り」をなくし、言うなれば「激闘!西表島・4時間スペシャル!」みたいな長尺VTRを1本、作ってやろうと思ったわけであります。
それでわたくし、作りました。
2日間の出来事がノンストップで流れる長いVTR。
「先生、完成しましたよ」
「おや出来ましたか!見ましょう見ましょう」
それで、見ました。
いや、正確に言えば全部見ていません。1時間半ほど見たところで、気づいたんです。
「思ったほど・・・面白くなってない」と。
なんでしょうか、作り手の意思、想像とは違って、「どうでしょうは30分」という、動かしがたい体内時計的なリズムが、すでに出来上がってるんですね。それに気づいた。
30分経ったところで気の抜けた後枠が入り、妙に緊迫感をあおる予告が入る。「また来週」と。「う?む」と。「よくわからんが続きが気になる」「よし見ようか」と。「ちゅいーん」なんつってまたふぬけたオープニングが入る。「よしよし」と。
長がぁ?いVTRを実際に作ってみて、それがよくわかった。
「トムとジェリーも10分だからいいのであって、映画になったらつまらんもんなぁ」と。
それで結局、VTRはすべて作り直し。今まで通り「放送版」を基本とし、各所に未公開シーンを入れつつ、30分ごとに区切ったものをつなげていくと。
そのやり直し作業がようやく本日、終了いたしました。多少回り道をしましたが、次回DVDも、これまでと同じ編集でお送りいたします。
「そうですかそうですか、それはよかった」と。
「それにしても早めに編集が進んでるじゃありませんか」と。
「ということは、次回の発売は早いと・・・」
そう思われている皆様。
いいですか。わたくし、無理をして編集を先々進めているだけでございます。それはこのあと、「やること」があるからでございます。
そう、「今年の新作」。
先週の金曜日、大泉洋氏を除く、いわゆる「どうでしょう首脳陣(大泉氏曰く、無責任なおっさん3人)」が秘密裏に集まりまして、今年の新作についての最終確認会議が行われました。
いつものように1時間ほどで会議は終了しましたが(大泉氏曰く「もっとちゃんと話し合え」)、今回は特に「有意義な話し合いができた」と首脳陣3名(大泉氏曰く、いいかげんなバカ3人)、最後は大きくうなずき合い、お互いの肩をたたきあったのでございます。
「やりますか!」
「やりましょう!」と。
2006年7月14日金曜日、「どうでしょう首脳会議」。
これは、もしかしたらどうでしょう史に残る、重要な会議になったかも・・・しれません。
ね、妙にあおった「予告」を入れたところで、本日の日記これまで。
明日はまた、のんきな日記が入りますよ。
リズムですね、やっぱり。
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(19:36 藤村)

嬉野

2006年7月19日水曜日
えぇ、北海道民のみなさま。嬉野でございます。
さて、いよいよ今夜でございます。
今夜の「クラシック」より「原付・東日本縦断ラリー」が始まるのでございます。
まぁ、そんなにね、仰々しくお知らせすることでもないのですが、面白いので見ていただきたいぞ、と、思いましたので、念入りに宣伝をしております。
もうね、この企画を御覧になっておられぬ方でも、『激突!大泉洋さん!だるま屋ウイリー事件』と聞けば、「おぉ、あれか!話には聞いておりましたぞ」と膝を乗り出してしまうというほどの名場面が中盤に待ち受けておる企画なのでございます。
この企画は、「水曜どうでしょう」のラスト・ランとなりました「原付・ベトナム縦断」の原型となるものでありますて、
ある企画会議の日、ミスターが、会議の席でこんなことをぶち上げましたのが全ての始まりでございますた。
「知ってます?ホンダのカブって1リッターで100キロメートル走るんですよ」
「そんなに走るんですか」
「100キロったら凄いですよね」
「100キロったら凄いです」
「どうですか、カブに1リッターのガソリンを入れて、札幌からどこまで走れるか、やってみませんか」
札幌?小樽間というのは、50キロほどございます。
抜群の燃費を誇るホンダ・スーパーカブという50ccバイクは、たった1リッターの燃料で、小樽まで行って、ゆうに札幌までまた帰ってくることができることになるのです。
そんなことが、本当に可能なのか。
ならば、ターンなどせずに走れるところまで走ったとしたらば、いったいカブは札幌からどこまで走ってしまうのだろう。
そんな「トリビアの種」のような好奇心が、ミスターの頭の中で、ふつふつと湧き上がったのでございましょう。
ところがオカシナことに、企画会議が終わります頃には、どうしたわけか、
「じゃぁ、東京でカブを買って、乗って帰ってみたら、実際、札幌まで帰ってこれるものだろうか」という、猪突猛進の荒行のような企画に変貌しておったわけなのでございます。
しかしながらミスターはライダー。「派手で好い」と、やる気満々でございました。
一方、もうひとりのモジャ毛の若手は、バイク未経験者でございました。
東京―札幌間は、1100キロもあるそうでございます。
そんな冗談では言えないような距離を、買ったから「さぁ乗ってください」、「さぁ帰りましょう」と、言って「はい、分かりました」と、あいつが乗って帰れるものだろうかと、一瞬三人は目を合わせましたが、それ以上真剣に考えるものは誰一人としておりませんでした。
それよりも、「タレント二人が、ずっとバックショットという画はどうだろうか」、という問題の方が深刻でございました。
おまけに音声に関しては、放送開始以来、常にカメラマイク一本で全てのロケを乗り切ってきたどうでしょう班としては、
「じゃぁ、走ってる間のトークはどうするんだ」という技術的な問題もあったのでございます。
その辺りのことを考えながら、後日、頭の中で企画をシュミレーションしながら藤村くんが言うわけであります。
「これは、あれかなぁ」
「ふむふむ」
「カブで走る二人をオレらが後からカメラ・カーで追いかけるということだよね」
「そうなるね」
「ということはあれかい?トークして欲しい時は、適当に止まってもらって、脇にバイク停めて、そこでいちいちトークしてもらわないとマイクで声が拾えないということかい?」
「そういうことになるねぇ」
「つまりこういうことだよね、ババババッってエンジン音だけが響く二人のバックショットの画が、ある程度続いたら、オレが、『ちょっとこの辺りでお二人に感想を聞いてみましょう』、なーんつって言った後、【感想を聞いてみる】みたいなのが一枚入って、あの二人がトーク始める、みたいなかい?」
「そうだろうねぇ」
「たる過ぎないかい?」
「たる過ぎるよねぇ」
「それって、ある程度間抜けだよね」
「間抜けだねぇ」
「間抜けだよねぇ」
「でも、【バババッ】→【お二人どうですか】→【なにが?】みたいなトークの繰り返しで札幌までやりきるったら、これはある意味凄いことだよ」
「そうねぇ」
結局、テレビ局としては当たり前のことですが、ワイヤレスマイクを二人に付けて声を飛ばしてカメラ・カーで受信、ミキサーを通してその二人の声をカメラへ入力と私は考えました。
ところが、そこまで考えた時に、そういえば、うちにはもう一人、声の出演者がいたなと隣のヒゲに目をやったのでございます。
「じゃあ、このヒゲの声をオレはどうやって拾えばいいんだ」
そう私は思案したわけでございます。
それに、だいたいこのヒゲの声をどうやってタレント二人に聞かしてやれば良いんだろう?
ワイヤレス・マイクは当然一方通行で飛んでくるだけなのです。
おまけに、もし何らかの理由でカメラが車外に緊急的に出動しなければならない時に、カメラに何本もケーブルを差していたら、その度にそのひもを一個一個はずして機動力がモーレツに落ちる。
だいたい一個一個はずすオレが面倒くさい。
問題は山積みでございました。
しかし、そこが技術素人の身の軽さ。
私は、車内に1個のスピーカーを置くことにしました。
つまりワイヤレスマイクから飛んできた二人の声を、ミキサー経由で、このスピーカーにつないだのございます。
そうすると、二人の声はスピーカーから聞こえる→スピーカーから聞こえるからカメラマイクで拾える→だからおヒゲの声も一緒にカメラマイクで拾える→車内のみんなも一緒にタレントのトークを聞ける→だからみんなの笑い声だってカメラマイクで拾える→ということは、またしてもカメラマイク一本でやれる→ステキ。
この「きれいな音を録ることよりは、実践で絶対まごつかず、かつ、どうでしょう的に実りの多いトークに全比重を取り、音質は必要最低限のものを確保するという」野蛮な録音システムのお陰で、どうでしょう班は、またしてもカメラマイク一本でロケを乗り切るのでございます。
そして、この音質的に野蛮なシステムのお陰で、カメラには1本のケーブルも差す必要がありませんから、カメラはフリー。機動力抜群となり、私はストレスがなくなる。
あとはトランシーバーを3個買ってまいりまして、タレントそれぞれに持たせて耳とし、その耳に向かって3個目のトランシーバを握りしめた藤村くんが、車内でガハハと笑うばかりという、いたって単純な段取りでございました。
実に現実的かつ乱暴な割り切りの良さでもって、とうとうストレス皆無な「原付ロケ・録音システム」が出来上がり、やはり「どうでしょう班」はカメラマイク一本でロケを乗り切るに限ると、私は思いを新たにしたのでありました。
しかし、大きな問題がまだありました。
現場の東京で、何も知らない大泉洋さん本人に、どのような誘導をして話を持ちかけるか、です。
いきなり、東京から札幌までバイクで帰るぞと宣言したところで、あのゴネル大泉洋氏が「分かりました」と素直に同意するはずがない。
では、どのような誘導をしたらば、彼自らが意志して、この企みに同意したように持っていけるのか。
その誘導尋問の想定が、藤村くんの課題として残ったのでございます。
さぁ、今夜は、その企画発表の日!
いかなる顛末になりますやら、お楽しみに!
いやぁなつかしい。
さぁ、ということでね、北海道民のみなさま。
そして、順次「クラシック」を御覧頂いております全国のみなさま。
そういうウラ話もご記憶になられまして、楽しく御覧いただければこれ幸いと思うのでございます。
ではみなさん、また明日。お会いしましょうね。
長ぇな、また。
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藤村

3連休が明けました。7月18日火曜日、藤村でございます。
ワールドカップ、ジダン選手の頭突きがずいぶんと話題になりまして、報道ステーションで古館さんは、「彼もサッカーを離れれば、まだ34歳の青年なわけですから・・・」みたいなことをおっしゃいました。
「おっ」
と、思いましたですね。
「34歳は青年なのか・・・」と。
確かに今、「30過ぎればおっさん、おばさん、中年の仲間入り」と言うのは、少し早すぎるような気もする。
では、「いつからそうなったんだろうか」「なぜそうなったのであろうか」と、わたくし社会学的な考察をしばし、いたしましたですね。
20年前、「オレたちひょうきん族」で30歳を迎えたさんまさんは、「♪今年で30知っとるけのけ?」などと自嘲気味に歌っておられました。「30にもなってこんなことをしてていいのか」「自分もいいおっさんなのに」という意味が、そこにはあったわけでございます。
このさんまさんの「知っとるけ」発言により、20年前、確かに世間では「30過ぎればおっさん」という定説はあった、そう裏付けされるわけです。
さんまさん、現在50代。では、さんまさんの次の世代、つまり現在40代を迎えた世代はどうか。
この世代の中高生時代は、松田聖子さんに代表される「アイドル」「ブリッコ」時代、大学生になると、ジュリアナに代表される「ディスコお立ち台」、トレンディードラマ全盛期、そして社会人になるころには「バブル絶頂期」。
つまりこの世代は、「常に浮かれきった状態」で30代に突入した世代であると言えます。特にこの世代の文化の先頭に立ち、大きな扇子を振りかざして踊っていた女性陣。これをして、「30代をおっさん、おばさんと呼ばなくなった」、いや「呼べなくなった」のではないかと推定できるわけです。
このところ、「ニキータ女」などと再び勢力を盛り返し、「若さよりテクニック」などと上手い言い訳を使いこなすこの世代の女性陣を前に、もはや誰も「40代といえどもおばさんと呼べない」という状況にまで押し出されつつある。
となると、「34歳のジダンはまだ青年」と言った古館さんの言葉も、「まぁ、確かに」とうなずけるのであります。
ということで、「浮かれきった世代」で「まだまだおばさん的感情にはなれない」藤村でございました。
ではまた明日!
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(19:55 藤村)

嬉野

2006年7月15日土曜日
緊急情報!!
「1/6の夢旅人2002」でみなさんご存知樋口了一さんの
ライブ情報を以下にドドドット列挙しました!
福岡タワーレコードさんではすでにはじまっております!
(現在15日夜7時ですが)
近くにお住まいの方
いいですよ?なま歌!
樋口さんも喜びますから
掲載遅くなってごめんね? (う)
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・タワーレコード福岡店  7/15(土)16:00? 
ミニライブ&サイン会
・タワーレコード八代店(熊本)  7/16(日)13:00?/15:00? ミニライブ&サイン会
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<金曜日の日記>
2006年7月14日金曜日
はい、嬉野であります。
さて、このところどうも自分がおばちゃん化している気がいたします。
会社でもね、廊下の向こうから知った顔が現れると手を振ってしまう自分がおりますよ。
「あらぁ、元気ぃー」、みたいなね。
五十近い男が一生懸命手を振って「あらぁー」です。多分おかしいです。
なんでこうなったか。
思い当たる節があります。
ずいぶんと前のことです。まだ世間は20世紀でした。
ある日、HTBにミッキー&ミニーの2マウスが来たんです。
なんでかは知りません。でも来たんです。玄関前の駐車場に。
ミッキーといえば、着ぐるみにしか見えませんが、そんなことはないんです!
だって、日本に一匹しかいないんです!
「ということは、今日はランドの方にはいないのか?」
そう思ったら無性に見に行きたくなったんです。ファン心理ですね。
行ったらほんとに居たんです。
この田舎のテレビ局の社屋の前にいると思ったら急にゴージャスな気がしました。
で、その2マウスが、ある瞬間、ぼくの方見て笑顔で手を振ってくれたんです。
それで一遍で心が開きまして、反射的に私も、おもいっきり手を振り返してましたね。
「ミッキー!」てな感じです。
ミッキーったら好い笑顔してるなぁって思いながらね、でもあの顔は一年中笑ってるかな、と、心のどかで思わないわけではなかったんです。やっぱ四十過ぎてましたし。
でも、そうはいってもね、あんだけ親しげに笑ってる顔で手ぇ振られたら、人として反射的に嬉しい。そのことをストレートに感じる自分しかいませんでした。
だから物凄い笑顔で手を振り返したと思います。
多分、あれからですよ。人に向かって手ぇ振り出したの。
まぁわたしゃミッキーじゃないけどね、でもさ、たとえおっさんであろうと笑顔で手ぇ振られて嫌な気はしねぇだろう。そう思ったですよ。
だって、私だって笑顔で手ぇ振って欲しいもの。
「嬉野さーん!」って。
で、次におばちゃん化を意識したのは、最近です。
歌手の森昌子さんが、テレビに出てたんです。
公開収録みたいな番組でした。お客さんがいっぱい入ってるんです。
でもね、森昌子さん、舞台で緊張しておられました。
だって、久々の舞台なんですよ。歌わなくなって久しいんですよ。
でも、事情があって歌わなきゃならなくなったんです。
「あぁ、私、歌えない…」
ひょっとして、そんなこと思って心配してるのかしら森昌子さん。
だったら、いやぁ、なんとか頑張って欲しい。
だから森昌子さんが、うつ向けばうつ向くほど手を振りたくなる自分がいる。
「昌子ちゃーん!あたしがついてるわよー!」
完全におばちゃん的心境です。
したら歌の途中で森昌子さんが、泣き出したんです。したら、私ももらい泣きしちゃって。
ちょうどカミさんも留守だったし、一人だったから、
「あぁもう!この際、はらいっぱい泣かしてもらおう!」
そして、大泣きです。いやぁ気持ち好かった。
基本的におばちゃん化することの利点は、やり逃げです。
一陣のつむじ風のように、感情移入して、大泣きして、気持ちよくなって、吹き過ぎたらそれで終わり。からりと次へチェンジできるんです。
こだわりは無いんです。理屈もないんです。あるのは共感です。人生の共有です。
汽車で乗り合わせても、おばちゃんは、ミカンとかくれるんです。
「ほら、あなた、ミカン食べない?お菓子もあるわよ?」
「いや、いいです」
「なに遠慮してんのよ、若いくせに、ほら!」
しつこいんです。物凄い親切なんだけど、物凄い無遠慮なんです。お節介なんです。
ほっといてほしいと、若者が張ってるバリヤーを、見ない振りして、どんどんこっち側に入ってくるんです。
そのうち若者も根負けしてミカンもらって、むいて食べると、甘いんです。
「甘い、ですね」そう言うと、「そうでしょう!リンゴもたべなさい」とか言ってくれる。
親父が死ぬ2年くらい前、里帰りしていたぼくに、親父は、ぽつりと言ったんです。
「なぁ、女の人が年をとると、他人に対してお節介になるのは、どうしてだと思う」
そんなことを聞くんです。ぼくは、見当もつかないから、
「いやぁ、なんでだろうねっ」て聞き返したんです。
そしたら親父が言うんです。
「きっとな、あれは寂しいんだ…」って、そう言うんです。
寂しいから、急に他人と仲良くしたくなるんだって、親父は言ったんです。
親父も自分が病気で、多分、もう良くはならないだろうという自覚がありましたから、ある時、「おばちゃん的な想いと同じもの」に、自分で出くわすことがあったんだなって、その時思いました。
みんなどっかで「自分の持ち時間が残り少ないんだ」って、気づく年齢というのがあるんでしょうね。そのことに気づくと人は寂しさをおぼえるようです。そうすると、そばにいる人と仲良くなりたいと思ってしまう。誰とでも仲良く出来るはずだと思ってしまう。
仲良くなれたら一人じゃないって思えますから。
それが、おばちゃん化の動機なんだって、その時、親父は言いました。
もし、あの日、親父が言ったとおりだとしたら、
寂しさも悪いものじゃないなと、ぼくは思います。
誰とでも仲良くしたいと、素直に欲求できるようになるのなら、
歳をとるのは悪くないと思います。
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7月8日から9月2日まで毎週土曜日25:00?
また、04年「ジャングル・リベンジ」の放送も以下2局で決定!
KBS京都さんで2夜連続!
7月15日(土)19:00?22:00 第1話?第4話
7月16日(日)19:55?21:25 第5話?第7話
*「どうでしょうリターンズ」もレギュラー編成中。
UMKテレビ宮崎さんで!
7月6(木)、7(金)、8(土)、9(日)、12(水)、13(木)、14(金)の各日に深夜編成されます。
(18:55嬉野)

嬉野

2006年7月14日金曜日
本日は札幌も、暑いです。
そして今夜は花火大会の日ですね。
はい、嬉野であります。
さて、このところどうも自分がおばちゃん化している気がいたします。
会社でもね、廊下の向こうから知った顔が現れると手を振ってしまう自分がおりますよ。
「あらぁ、元気ぃー」、みたいなね。
五十近い男が一生懸命手を振って「あらぁー」です。多分おかしいです。
なんでこうなったか。
思い当たる節があります。
ずいぶんと前のことです。まだ世間は20世紀でした。
ある日、HTBにミッキー&ミニーの2マウスが来たんです。
なんでかは知りません。でも来たんです。玄関前の駐車場に。
ミッキーといえば、着ぐるみにしか見えませんが、そんなことはないんです!
だって、日本に一匹しかいないんです!
「ということは、今日はランドの方にはいないのか?」
そう思ったら無性に見に行きたくなったんです。ファン心理ですね。
行ったらほんとに居たんです。
この田舎のテレビ局の社屋の前にいると思ったら急にゴージャスな気がしました。
で、その2マウスが、ある瞬間、ぼくの方見て笑顔で手を振ってくれたんです。
それで一遍で心が開きまして、反射的に私も、おもいっきり手を振り返してましたね。
「ミッキー!」てな感じです。
ミッキーったら好い笑顔してるなぁって思いながらね、でもあの顔は一年中笑ってるかな、と、心のどかで思わないわけではなかったんです。やっぱ四十過ぎてましたし。
でも、そうはいってもね、あんだけ親しげに笑ってる顔で手ぇ振られたら、人として反射的に嬉しい。そのことをストレートに感じる自分しかいませんでした。
だから物凄い笑顔で手を振り返したと思います。
多分、あれからですよ。人に向かって手ぇ振り出したの。
まぁわたしゃミッキーじゃないけどね、でもさ、たとえおっさんであろうと笑顔で手ぇ振られて嫌な気はしねぇだろう。そう思ったですよ。
だって、私だって笑顔で手ぇ振って欲しいもの。
「嬉野さーん!」って。
で、次におばちゃん化を意識したのは、最近です。
歌手の森昌子さんが、テレビに出てたんです。
公開収録みたいな番組でした。お客さんがいっぱい入ってるんです。
でもね、森昌子さん、舞台で緊張しておられました。
だって、久々の舞台なんですよ。歌わなくなって久しいんですよ。
でも、事情があって歌わなきゃならなくなったんです。
「あぁ、私、歌えない…」
ひょっとして、そんなこと思って心配してるのかしら森昌子さん。
だったら、いやぁ、なんとか頑張って欲しい。
だから森昌子さんが、うつ向けばうつ向くほど手を振りたくなる自分がいる。
「昌子ちゃーん!あたしがついてるわよー!」
完全におばちゃん的心境です。
したら歌の途中で森昌子さんが、泣き出したんです。したら、私ももらい泣きしちゃって。
ちょうどカミさんも留守だったし、一人だったから、
「あぁもう!この際、はらいっぱい泣かしてもらおう!」
そして、大泣きです。いやぁ気持ち好かった。
基本的におばちゃん化することの利点は、やり逃げです。
一陣のつむじ風のように、感情移入して、大泣きして、気持ちよくなって、吹き過ぎたらそれで終わり。からりと次へチェンジできるんです。
こだわりは無いんです。理屈もないんです。あるのは共感です。人生の共有です。
汽車で乗り合わせても、おばちゃんは、ミカンとかくれるんです。
「ほら、あなた、ミカン食べない?お菓子もあるわよ?」
「いや、いいです」
「なに遠慮してんのよ、若いくせに、ほら!」
しつこいんです。物凄い親切なんだけど、物凄い無遠慮なんです。お節介なんです。
ほっといてほしいと、若者が張ってるバリヤーを、見ない振りして、どんどんこっち側に入ってくるんです。
そのうち若者も根負けしてミカンもらって、むいて食べると、甘いんです。
「甘い、ですね」そう言うと、「そうでしょう!リンゴもたべなさい」とか言ってくれる。
親父が死ぬ2年くらい前、里帰りしていたぼくに、親父は、ぽつりと言ったんです。
「なぁ、女の人が年をとると、他人に対してお節介になるのは、どうしてだと思う」
そんなことを聞くんです。ぼくは、見当もつかないから、
「いやぁ、なんでだろうねっ」て聞き返したんです。
そしたら親父が言うんです。
「きっとな、あれは寂しいんだ…」って、そう言うんです。
寂しいから、急に他人と仲良くしたくなるんだって、親父は言ったんです。
親父も自分が病気で、多分、もう良くはならないだろうという自覚がありましたから、ある時、「おばちゃん的な想いと同じもの」に、自分で出くわすことがあったんだなって、その時思いました。
みんなどっかで「自分の持ち時間が残り少ないんだ」って、気づく年齢というのがあるんでしょうね。そのことに気づくと人は寂しさをおぼえるようです。そうすると、そばにいる人と仲良くなりたいと思ってしまう。誰とでも仲良く出来るはずだと思ってしまう。
仲良くなれたら一人じゃないって思えますから。
それが、おばちゃん化の動機なんだって、その時、親父は言いました。
もし、あの日、親父が言ったとおりだとしたら、
寂しさも悪いものじゃないなと、ぼくは思います。
誰とでも仲良くしたいと、素直に欲求できるようになるのなら、
歳をとるのは悪くないと思います。
【新作放送決定!】
ついに関西で05年新作「激闘!西表島」が放送開始!
お久しぶりでございます!ABC朝日放送さんで!
7月8日から9月2日まで毎週土曜日25:00?
また、04年「ジャングル・リベンジ」の放送も以下2局で決定!
KBS京都さんで2夜連続!
7月15日(土)19:00?22:00 第1話?第4話
7月16日(日)19:55?21:25 第5話?第7話
*「どうでしょうリターンズ」もレギュラー編成中。
UMKテレビ宮崎さんで!
7月6(木)、7(金)、8(土)、9(日)、12(水)、13(木)、14(金)の各日に深夜編成されます。
(19:56嬉野)

藤村

7月13日木曜日となりました。藤村でございます。
番組ロゴの文字抜きステッカーがあるじゃないですか。蛍光オレンジと白のやつ。クルマの後ろなんかに貼ってくださる方も多くて、きのうの帰宅途中にも、私の前を走ってるクルマに蛍光のがビタッと貼ってありましてね。皆さんなら「おっ、あなたもどうでしょう好きですか」「どうも」なんつって仲間意識を感じたりするわけですが、なんと言いますか、こう、「当事者」のまん前に「水曜どうでしょう」ってのが不意に走っておりますと、なんだかこれ、気恥ずかしい。
子供なんてのはそこらへん無邪気ですからね、ステッカー貼った車を見ると、
「あっ!水曜どうでしょう!・・・まさか後ろに藤村Dがいるとは思ってないよね!おーい!」
なんつって手を振ろうとしやがる。慌てて「バカやめろ!」と。「向こうだってびっくりするだろ」と。だいたい自分の父親を藤村Dと呼ぶなと。
不思議な感覚ですけどね、「当事者」である私がステッカーを貼ったクルマを見たときは、面と向かって「どうも!ありがとうございます!」というより、店を出て行くお客さんの後姿に向かって「どうもありがとうございました」と、少し頭を下げるような、そんな感覚なんですね。
で、その文字抜きステッカー。もうひとまわり小さいサイズのがあってもいいのではないかと常々思っておりました。もう少しこう、「さりげない」サイズがあってもいいのではないかと。
それでグッズ店長に言ったわけです。「サイズも色も違うものを数種類作ったらどうか」と。アレ、買った人はわかると思うけど、丈夫だし、「文字だけが抜ける」というのは、立体感が出ていい。
「でもあれ・・・ほとんど儲けないんです」。
原価がメチャクチャ高いそうです。「文字を抜く」という細かい作業もあるし、なにより素材が高いらしい。特に蛍光オレンジ。600円で売ってるけれど、「普通なら1000円はしますよ!」と。
「でもあれ、貼ってくれてる人はある意味番組の宣伝をしてくれてるわけですし・・・」
「だったら儲けなんかなくたっていいじゃん。あれで儲けようとする方がおかしい!」
と、いうわけで、現在グッズ店長が「文字抜きロゴステッカー」を数種類考案中。
これとは別に「ジッポーライター」も考案中。禁煙が進む中、時代に逆行し、女性陣にも「いらん」と一蹴されるグッズでありましょうが、これは「男の世界」。ミスターと私は海外ロケの旅先で、各国のジッポを買って「記念」としてたもんです。
「おっ、ミスターそのジッポいいですねぇ」
「あそこに売ってましたよ」
「よし!オレも行ってくる」
今使ってるジッポは、そうやってドイツのケルン大聖堂の前で買ったやつです。こういう「男の趣味的世界」はミスターと私、似てるんですね。「大」と「う」はこういう時、まったく無関心ですからね。「ささ、早くメシ食いましょう」「腹へりましたねぇ」と。
さ、というわけで札幌も日が沈み始めました。隣で口笛を吹きながらカメラ雑誌をめくり、私が日記を書き終えるのを待っている「う」先生。そろそろ腹がへってきたでしょうから、家までお送りして私も今日は早めに帰りましょう。
ではまた明日。
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(19:00 藤村)

嬉野

2006年7月12日水曜日
NHKの教育でやってますでしょう。十本アニメ。
ほらあの、棒きれが十本ならんでいろいろやるやつ。
あれは、面白いですねぇ。
もちろん、お話や、落ちも面白い。
だから楽しんで見れるわけだけども、
それでも、やっぱり一番の見せ場は動き。
動きがとても気持ち好い。
自在に形を変えていくことができて、その形になった時の動きが物凄くリアルで感心する。
ポキポキアニメも気持ち好い。ポキポキ言いながら形変えていくやつね。
日本のアニメもどんどん進化するから、壮大なスケールの物語も、生身の人間が演じる以上の迫力と感動を我々に提供してくれますもんね。
これって驚きですよね。
だってアニメの物語の中の登場人物に素直に共感できてしまいますもん。
それって物凄い力量なんですよね。
日本のアニメーターのみなさんは凄いですよ。
で、その半面でね、十本アニメみたいなものを見ますと、
「あぁ、アニメの魅力は、やっぱり間違いなく動きだなぁ」と再認識させられる。
その動きを見ながら、ぼくらの頭の中でいろんな変換が、なされているんだと思います。
「あぁ動いてる」「あぁ確かに風鈴の動きってこうだ」「やぁなんか気持ち好い」「あぁまた変化した」「やぁ確かに扇風機ってこんな動きする」「気持ち好い」「でも、これって、少しずつ変化のある絵が連続して出てくるから動いてるように見えるわけで、ほんとは動いてないものなわけで、でもまったく動いてるようにしか見えなくて、でもって、この動きが物凄くリアルで、で、もうなんだか見てると気持ち好い、あぁもっと見てたい。あぁ気持ち好い」
やっぱり、どう考えても動きの無い絵に、動きがつくというのが、アニメの魅力。
でも、技術力が上がったせいでね、人間の形をした絵が、自然に動くのがあたり前のことになってますからね、ぼくらの中では。すでに。
だから、そのことにぼくらは驚くことなく、生身の人間が演じる物語と同じようにアニメを見ている。
でもあれって、ほんとは、動きの無い絵に、動きというものを物凄く意識して付けて、そうして動かしているわけですよね。
その事実のあることに、ぼくらは、相変わらずもっと驚いて良いはずなんだろうけど、そのことをもう意識しなくてもいいくらい自然な動きをつけることができるまでに日本のアニメの技術力は高くなっているから、誰かが苦労して動きをつけてるって意識しなくてよくなってるから、ぼくらはもう驚かなくなってる。
そのくせ、十本アニメみたいな、素朴な線画だけのアニメを見たときに、あぁ、アニメって動きを作っているのだった、そのことに物凄いこだわって作っているのだった。
そう、あらためて思い出す。そういうことなんでしょうね。
動くはずのない絵が動いて。人はビックリして。興奮して。
そうやって、初めは、動くだけで喜んでいたのに、そのうち、もっと凄いのがどんどん出てきて、どんどん凄いほうにぼくらは流れていって、感動して、知らないうちに動くなんてことにやっぱり慣れてしまって、そうなってくると、絵が動くなんて、そんなことは当たり前だよ、という受け取り方をしてしまうようになる。
そうなってくると、動きより、物語だよ、中身だよと思ってしまう。そうなるともう、少々のことでは驚かなくなってしまう。
でも大作でも、小品でも、やっぱりアニメの凄さは、まず動きなのにね。
で、不意に、十本アニメのようなものを見て、原点に回帰することができると、また原点の面白がり方ができるようになって、再発見ができて、また喜ぶ。
面白いですよね、ぼくらは。
進化してるんだろうかねぇ?
誰かに誘導されるまま、のような気もしますよねぇ。なんとなく?
わけの分からんこと長く書くな。
すんません。おっしゃるとおりです。
でもなんとなく、そんなことを思いましたのでつい…。
奥さん許して。
じゃ、また明日。
あぁ札幌は雨ふりそうですぅ。
嬉野でありました!
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(16:00 嬉野)

藤村

7月11日火曜日。夜9時を回りました。藤村でございます。
先週土曜日からいよいよ関西ABC朝日放送さんで、2005年新作!「激闘!西表島」(もうね、おおっぴらに言っちゃいますよ)がスタートいたしました。
昨年の今日7月11日の朝ですね、HTBの通用口で
「む・・・むし追い?」
と、大泉さんの目がテンになったのは。
「日本ですか」
「日本です」
「・・・ゆるいなぁ」と。
あれからちょうど1年。
「水曜どうでしょう」は北海道だけの先行放送(ローカル番組なんだから当たり前なんだけども)ですから、なかなか当時のいきさつをここでお話することができなかったんだけど、そうですね、1年目にして少し話しをしておきましょうか。
ミスターと企画会議をしたのは、ずいぶん前のことです。
「今年の新作、どうしましょうか」と。
企画会議での話は、まずロケの具体的な内容よりも、気持ちの部分。雰囲気。だから、
「ミスターは、どんな感じですか?」
と、聞き方もあいまい。
「そうですね・・・」
やや沈黙のあと、
「スペインは・・・?」
ミスターが逆に聞いてきましたね。
「行く気・・・ないですよね?」
「ないですね」
「ハハハハ!やっぱりね」
あの人はわかってましたね。
去年行ったばかりのところにこの人たちは行く気はない。「下見」をした段階で「すべてを見ちゃった」から、すでに興味がなくなってる。「作り手の気持ちが盛り上がらない」となれば、これはもう「ない」と。
「ミスターは、気持ち的には、今年どうなんですか」
「まぁ、できることをすれば、いいじゃなか!って感じです」
「ハハハハ!おれもまったく一緒!」
ここ何年かの知らない間に、自分たちの知らないところで、ずいぶんと番組は大きくなっちゃって、ずいぶんな期待をされているようだけれど、「ぼくらにできることはこの程度」という「身の丈」がある。「身のほど」を越えるとキツイ。
04年にスペインに下見に行ったとき、嬉野先生は言った。「牛追い」を撮るとしたらカメラが何台もないと多分キツイ。世界的な祭りで、カメラポジションの確保であるとか、そういう交渉も2人だけではキツイ。
「そうか」と。体力的なキツさならどうとでもなるけれど、そういう段取り的なキツさ、規模的なキツさは、いくら皆さんから期待されようとも、できないものはできない。
「だって、おれらはその程度なんだもん」
「そもそも、そうなんですよね」
それから、お互い今年できそうなことを列挙していく中で、ふと私は、
「山登りとか、ハイキングとか、そういうのどうでしょうかね。我々もいよいよ中高年の域に入ってくるわけですから・・・」
そう言いながら、我々4人が山道をのんびり歩いている情景を思い浮かべたとき、「おっ…」と思い当たった。
「虫!」
「そう!昆虫採集!」
ミスターがほぼ同時に声をあげた。
「アハハハハハ!ミスターも浮かんだ?」
「浮かんだ浮かんだ!」
その時私の頭に思い浮かんだのは、ニッカボッカを履き込んだ中高年のハイカー姿ではなく、短パンに麦わら帽、虫取り網を振り回しながら走るミスターと大泉洋の姿であった。夏休み。暑い日差しにセミ。軒先の風鈴。縁側のスイカ。たたみにタオルケット。玄関に立てかけた虫取り網。
「クワガタとか捕るのに、木に蜜を塗るとか言いますけど、藤村さんやったことあります?」
「ないない。んなめんどくさいことしない」
「ですよね。本当にそんなことやって捕れんのかなぁ」
「やってみますか!夜、木に蜜を塗って早朝見に行く。そのあとはスイカ食って昼寝」
「あっ藤村くん、昼寝の画はボク捕りたいなぁ。そういうのんびりとした画はいいですよ」
「最近のガキはムシキングだなんつってやってっけど、おれらは本物でやりましょうよ、戦い!ねぇミスター」
おっさんの夏休み。虫取り。それが今年の企画。そう決まった。
ミスターはそれからいろいろ調べて、島根の山の中とか、長野とか、虫取りの場所を選定していたけれど、そのころの私は「沖縄バカ」だったので、すぐさま「ハナタレ」で毎年沖縄ロケを敢行している福屋キャップに、
「沖縄で虫取りができるところはないか」
と相談したところ、
「そんなのはイリオモテに決まってんだろ」と。
そして、
「藤やんまかせろ。手配は全部オレがやる。その代わり連れてけ」と。
わかった。だったらほかの友達も誘おう。小松と安田さん。その方が楽しい。そのかわり宿は安い民宿。たたみの部屋でザコ寝。
「いいじゃないですか藤村くん!南の島。みんなでザコ寝!」
大部屋好きの嬉野先生も大賛成。
そうやって、企画の中身はどんどん決まっていった。いや実際、中身は何も決まっちゃいなかった。でも、「気持ち」の部分はゆるぎなく決まっていた。
それで・・・安心して、そのまま南の島にぼくらは行ってしまったわけだ。
「スペインで荒々しく牛追い」ではなく「南の島で、のんびりと虫追い」。
でも、結局「のんびり」とはできず、嬉野先生ご希望の「昼寝の画」も撮ったけれど、それは「ヘトヘトになって倒れているおっさんの画」、もしくは「暗闇の港で行き倒れているおっさんの画」になってしまった。
それが、2005年新作「激闘!西表島」。
今のぼくらにできるのは、ごめんなさい、あのぐらいのことなんです。
【新作放送決定!】
ついに関西で05年新作「激闘!西表島」が放送開始!
お久しぶりでございます!ABC朝日放送さんで!
7月8日から9月2日まで毎週土曜日25:00?
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7月15日(土)19:00?22:00 第1話?第4話
7月16日(日)19:55?21:25 第5話?第7話
*「どうでしょうリターンズ」もレギュラー編成中。
UMKテレビ宮崎さんで!
7月6(木)、7(金)、8(土)、9(日)、12(水)、13(木)、14(金)の各日に深夜編成されます。
(21:53 藤村)