2009年5月20日

嬉野

2009年5月20日

嬉野です。

さて奥さん。
うちの女房は、いまだにバイクで、どこやら旅の空。
亭主は一人でお留守番であります。


たが亭主も文字通りそんな女房の尻馬に乗り、五月連休中の一週間、青森八戸、五戸と走り、新郷村でキリストの墓を見て、下北半島は、むつ市、大間崎、尻屋
崎。妙に人怖じしない寒立馬と写真に納まって、むつ矢立温泉で桜の花の下にテントを張れば、夕焼けには早い西の空に金色の飛行機雲、ひと筋引いて小さく横
切る旅客機一機。翌日、夏泊半島でのひっかけ釣りは子供たちで大賑わい。浪岡の渋い町並みを抜け田園へ出れば、優雅なるかな津軽富士はるかに見えて。一
路、夫婦は、弘前城へ急ぐも桜はすでに散り、青葉目に沁む。早、碇ヶ関を越えて旧赤湯に投宿。翌日そのまま秋田をつらぬいて日本海に出る。夕刻、飛びの崩
れで炊事の手をとめた女房と亭主、日本海の日没に見いる。空には有明の月。背後には間近に迫る雪の鳥海山。翌日、象潟、酒田と過ぎ新庄へと向かう。鳥海
山、左に見えて、右には雪の月山が荒々しい。山間の道で女房エンジンを止め地図を確認。爆音消えて訪れる束の間の静寂。ただ鳥の鳴く音ばかりして心洗われ
る想い。雄大なる最上川と別れ、なおも山間へ入れば、山形は肘折温泉の奇跡的な温泉町の存在感が今に残る。感激。翌日、宮城、松島に投宿。明けて仙台で女
房と別れた亭主は機上の人となり、女房は西へ西へとひた走る。午後四時近い時刻に飛行機は仙台空港を上昇し、亭主は窓より離れ行く下界を覗けば、この一週
間走り来たれる道のりが眼前に見えて、此方から彼方へと流れ行く。その間、わずかに一時間。なおも窓外に目を凝らせばマサカリの形した下北半島が見えてく
る。むつ市の町、見えたあたりで、むつ矢たて温泉を探すが、やはり困難、見つけられず。あの日キャンプの空に見た旅客機を思い出す。津軽海峡にかかる頃に
は眼下には雲ばかりとなり視界不良。かくて亭主の旅は終わる。

長旅に出れば、旅の日々に追い立てられ、考える事、対応する事、感じる事は旅路にてのことばかり。札幌で暮らす人生を思い出す時間まったくなし。このため、あらゆることを忘れ去る。思い出す暇が無ければ、人は、重い荷をも忘れる事ができるのかもしれない。

なーんてなことを思いつつ気分軽くなって帰宅。
しかし、あっという間に生活のしがらみことごとく思い出し現在に至る。

てなことで、諸君。また明日。
解散!である。

読みにくかった?そりゃすまんかった。

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(15:38 嬉野)