2007年8月7日火曜日。藤村でございます。

藤村

2007年8月7日火曜日。藤村でございます。
もう3ヶ月前になりますか、5月のはじめに嬉野先生とふたりで岩手におじゃまいたしました。
私はこれでもう3回目。地元岩手・盛岡を愛してやまない人々が、今回も各所を案内してくれました。嬉野先生は初めての参加であります。
まずは盛岡の街を歩きます。
街には2本の川が流れております。そこには鮭が登り、鮎が躍る。
街からは遠く岩手山が見えます。
街の中心はこんもりと木が生い茂る岩手公園。盛岡城の跡地であります。
来ず方のぉーお城の草に寝転びてぇー空に吸われし十五の心
盛岡一高の生徒であった啄木が授業をサボって詠んだ歌でありますな。昔は風流な不良がいたもんです。
盛岡は、このお城を中心とした城下町であります。
近代的で思いのほか巨大な盛岡駅は、街の中心ではなく、街の端っこにある。
ここに鉄道が出来た当時は、真っ黒な煙を出す蒸気機関車なんてものを街の真ん中に入れるわけにはいかない、よそから来た正体不明な人々を街の真ん中に入れるわけにはいかない、だから駅は街の端っこだ、そんな理由があったそうであります。
今とはまったく違う考え方でありますな。
駅とは反対側の街の端っこには、バスセンターがあります。今となっては懐かしい、昭和の匂いが漂う古い建物。乗り場には売店が何件かありまして、まんじゅう屋もある。
素朴な味わいの餅をいくつか買いましたら、実に丁寧に包んでくれた。
盛岡からバスに乗って田舎に帰る。旅をする。昔から旅のお供として、里帰りのお土産として、みなさんこのまんじゅうを買っていたのでしょう。バスに乗る。それがとても晴れがましいことであった時代の名残が、この古い建物には残っておりました。
私の大好きな福田パンにも行きました。
あんこ、クリーム、ジャム、野菜、カツ・・・数多くの具の種類が壁に貼られておりまして、それをコッペパンにはさんで出してくれる。あんとバターとか、クリームといちごジャムとか、2種類組み合わせて頼むこともできる。盛岡に昔からあるオーダーメイドのパン屋さんですな。
コッペパンというと、どうしても給食の時に出てきたパサパサの乾いたやつを思い浮かべますが、ここのパンはしっとりやわらかい。
「うーむ!きなこクリームってなんだ?これとブルーベリージャムを組み合わせたらどんなパンになるんだ!」
20種類はあろうかという豊富な具のラインナップに興奮を隠し切れないのであります。
質素な店内で、おばちゃんが手際よく客の注文通りに具をはさんでいく。昔ながらの光景が実に心地良いのであります。
盛岡を離れ、岩手県南部にある料理屋に行きました。森の中にあるそのお店は、一日一組限定。といっても高級料亭なんかじゃありません。山菜しか出ない。おばさんが山で取ってきて、時間をかけて下ごしらえをする。えらく手間がかかる。だからたくさん出せない。だから一日一組にしか出せない。
囲炉裏端に、何種類もの山菜が、ひとつずつ皿に盛られて出てきます。うまい。どれも、うまい。うなるほどうまい。山菜だけで満足し、腹がいっぱいになる。こんな経験は初めて。
「幸せですなぁ・・・」
「まったく・・・」
ホロ酔いの嬉野先生もご満悦であります。
しかしおばさんにしてみれば、小さい頃からこうやって食べてきた。ただ単に、昔のまま、今もそうしてるだけ。
昔のまま。
昔のままに出会うと、なぜこうも「良いなぁ」と感じてしまうんでしょうか。
それはすなわち今の時代に、どこか違和感を感じているからでしょうか・・・。
さて明日からお休みと出張がありまして、こちらをまた留守にいたします。
来週また、お会いいたしましょう。
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(19:22 藤村)