2008年2月5日(火)
嬉野です。
我がHTB制作部を率います、
制作部長・福屋渉(ふくやわたる)氏は、本日も意気軒昂。
浅黒い精悍な顔の奥に、
鋭い二つの目をギロリギロリと光らせながら、
HTBの未来を今日も睨む、頼もしい男でございます。
水曜どうでしょう西表ロケの時も、我々に随行し、自ら魚取りの得点係りを買って出てくれました福屋渉(ふくやわたる)氏は、
夜更けの上原港では「夜釣り」「寝釣り」にも付き合い、
闇夜に「浮き釣りをする男」として、姿こそ画面には現さぬものの、「ハナタレ」プロデューサー福屋渉(ふくやわたる)として、
水曜どうでしょうの歴史に、長くその名を刻んだ男であります。
あれから、3年。
福屋渉(ふくやわたる)氏は、これからのHTBを担う男として、
制作部内全スタッフの信頼を一身に受け、キャップ!キャップ!と慕われ、その期待に応えるべく、日々雄々しく変貌を遂げつつあるやに見受けます。
しかし、その人間的成長とはうらはらに、
変わらぬものも持ち合わせる男であります。
それはなにか。
福屋渉氏、色が黒いということであります。
世間には日焼けサロンで、毎日、爽やかに日焼けされる方もあるやに聞き及びますが、
あれは小麦色。
キャップの黒さは、
そういった金の掛った軟派な色ではありません。
いわゆる地黒。
そう、福屋渉氏は、地黒なのです。
とまぁ、ここまで単刀直入に筆を進めてまいりましたが、
不肖嬉野、少々筆が滑りすぎてはいないかと、若干の危惧もございます。
と言いますのも、おそらく福屋渉氏も、この文章を読んでおるはずなのでございます。
もちろん!
読まれて、なんの後ろ暗いところやある!
天地神明に誓って、わたくしは、
彼の男に絶大なる敬意を評する者の一人としての自負がある!
と、おのれに強く言い聞かせつつ、
現在、わたくし、筆を進めておるのでありますが、
しかし、所詮は言葉。
心つくせぬものもまた言葉でございます。
地黒、地黒と書かれて、
もし、万に一つも、本人が、そのことを若年の頃から気にしていたとなりますと、
この私の本日の日記は、取り返しのつかぬことになるのであります。
北海道テレビ制作部長、仏の福屋渉氏といえども、堪忍袋の緒がブチ切れて、
怒り心頭に達しているやもしれず。
不肖嬉野、その一事を恐るるばかりであります。
しかし、我等の友情は一枚岩でございます。
毛の先ほどの不信の付け入る隙間もないのであります。
それを思えば、なんの躊躇のいることか。
福屋さん!友情を疑ってすみません!
福屋渉(ふくやわたる)氏の肝の太さを思えば、
何を書かれようと、呵呵大笑して、一笑に伏してくれるはずでございます。
ということで、わたくし、俄かに安心立命いたしましたので、
先へ筆を進めます。
その地黒の福屋渉(ふくやわたる)氏が、
HTBの人気番組「ハナタレナックス」のロケで、
出演者および番組スタッフを率いて、沖縄に出向いた時がございました。
そこは福屋渉氏の人格的手腕でロケも盛り上がり、仕事の後の打ち上げも盛り上がる。
その中心的存在の福屋渉氏が、沖縄より颯爽と札幌に戻られまして、言われたのであります。
「いやぁウレシー、もの凄く日焼けしちゃいましたよ」と。
その言葉を聞き、わたくし言葉を呑みました。
(え?福屋さん。日焼けしてるんスカ?)
いやいや。
勿論、炎天下の沖縄で連日のロケであります。
紫外線を浴びて、日焼けしない人体はないのであります。
ですから、福屋渉氏の発言どおり、ご本人は、もの凄く日焼けしちゃってるわけです。
しかしながら、それが、私の目では、判別できない。
(いや、福屋さんは、前からそのくらい黒かったですよ…)
と、私は内心訝しむわけでございますが、言葉に出さず…。
つまり、黒い上にどのように黒を上塗りしたところで変化は無かろうと、素朴に、考えるばかり。
しかし、北海道テレビ制作部長・福屋渉氏はといえば、戸惑う私を尻目に、
「いやぁ、ちょっと焼けすぎだぞ、これは」と、
相変わらず快活な言葉を残し、また、仕事先へと急がれたわけでございます。
さて、お話は、それから、数日後のことであります。
私は仕事で、福屋渉(ふくやわたる)氏の実家へ氏と共に同行する事となりました。
その道中のことでございます。
「ウレシー、うちのお袋たちがやってる店に寄っていきませんか。ソフトクリームが美味いんですよ。」
と、福屋渉(ふくやわたる)氏が私に言うのです。
福屋渉(ふくやわたる)氏の実家は酪農家であります。
氏のお母様さまたちが、持ち寄りで、道の駅にお店を出されているのだそうです。
そこで作っているソフトクリームが美味しいのだと福屋渉氏は言うわけです。
「あぁ、福屋さん、そりゃ好いですねぇ」
かねてよりソフトクリーム好きの私としては、氏の申し出を断る理由がない。
ということで、即決。
みんなで向かったのでございます。
道の駅に着きまして、生憎、氏の母上は御不在でしたが、知り合いのおばちゃんが、お店番をされておりました。
「こんちは。」
福屋渉(ふくやわたる)氏が、店頭に顔を出すや、
知り合いのおばちゃんは、
「あらぁ!」と人懐っこい笑顔で福屋渉(ふくやわたる)氏を迎え入れ、驚愕の一言を言い放ったのであります。
「あら、渉(わたる)ちゃん!随分日焼けしたねぇ!」と。
わたくしは、激しく息を呑みました。
(福屋さんだけの思い込みじゃなかったんだ!)
この後、不肖嬉野は、ただただ、おのれの鑑識眼の無さを悔い、
深く、福屋渉(ふくやわたる)氏に対し、心の底で詫びたのであります。
とは言うもののね。
分からんのよ。
かくして「福屋渉(ふくやわたる)氏、日焼けする」の謎は、
今日に至るまで、謎のまま。
この雪が融け、また札幌の地に夏風が吹き始める頃まで、
福屋渉(ふくやわたる)氏の顔色をうかがっておく以外、
すべは無しと。
固く肝に命じる嬉野でありました。
以上!
本日の日記終わり!
解散!
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(20:14
嬉野)