2月13日金曜日。藤村でございます。
DVDの編集が終わってからも、いろいろと作業があり忙しくしておりました。申し訳ない。
まずはお知らせ。明日、札幌真駒内オープンスタジアムにて、スノーボードのジャンプ大会「TOYOTA BIGAIR」が開催されます。
この大会だけのために作られたバカデカいジャンプ台の上からスノーボーダーが大ジャンプをする。別にスノーボードに興味はない人でも、これはイベントとして見ごたえがあります。あったかい格好をして是非真駒内に。
尚、会場の大型ビジョンでは水曜どうでしょうDVDのCMとともに、嬉野先生主演のDVDオープニングCIアニメが、DVDより一足早くチラリと流れます。こちらもまぁ、見ごたえありと。
HTBの冬のビッグイベント。制作部員は明日、真駒内に全員出勤であります。
さて、おととい水曜日のテレビ。どうでしょうじゃなくて、サッカーじゃなくて、TBSさんの「北の大自然SP・森のラブレター」というのを録画して見ました。
いい番組だったなぁ。
富良野に住む倉本先生の活動と、茨城の里山に暮らす老夫婦の話。
老夫婦は、里山で自給自足の生活をしております。自給自足というと、「獲ったどー!」的なワイルドなイメージか、世捨て人のような仙人的なイメージがありますが、いたって普通のじいさん、ばあさん。
自分たちが食べる分の米、野菜を育てているだけ。
庭に小さな池があり、そこにはナマズやウナギが棲み、夏にはホタルが舞い上がる。
畑に向かう道にはじいさんが植えた季節の花が咲き、ばあさんは毎日裏山の八幡様にお参りにいく。
正月は自分でしめなわ飾りを作り、餅をつく。
そういうふうに毎日を暮らしているだけ。
単純な、普通の生活。
でもその普通の生活を見ていて、ぐっときましてね、いいなぁ、いいなぁ、と思わず声が漏れてしまった。
いいなぁ、いいなぁ、と思いながら目頭が熱くなった。
じいさん、ばあさんには、不景気なんてものはまったく関係ない。
雨風は関係あっても、そんな得体の知れないものに暮らしが左右されることはない。
じいさん、ばあさんには、働くところがなくて明日からの生活に困る、なんてことはありえない。
毎日毎日やることがあって、忙しい。
便利ではない。ラクではない。でも、普通ににかやかに生活する。
いいなぁ、いいなぁ、胸が締め付けられるようでした。
脚本家の倉本先生は、富良野で閉鎖されたゴルフ場を森に戻す活動をしております。
今でこそ温暖化なんて地球規模の問題ばかりがクローズアップされておりますが、ちょっと前まではゴルフ場こそが環境破壊、環境汚染の元凶と言われておりました。
それを数十年かけて森に戻す。
テレビの世界にどっぷりはまっていたはずの倉本さんがこう言います。
「おまえたちはテレビの前で笑っていなさい。ぼくは自分のできるところから始める」
ちゃんとみんなに向かって、そういうことを言う。
「さぁ、みんなも楽しくやろうよ!」
そういう空々しい仲間意識を言う人は多いが、こういうことをちゃんと言うテレビの人はもうほとんどいない。
違うチャンネルでは、赤いじゅうたんに乗った芸人さんがギャグを飛ばし、テレビの前では誰も笑ってないのに、「大笑」と書かれた札をみんなであげて空笑いをしておりました。
そんなに無理しなくていい、と目を伏せたくなりました。
老夫婦のような普通の生活をしたい。
ということは、今まで手に入れた多くの便利を手放す、ということです。
でも私だけではなく、今はそう少なくない人が、便利を手放す覚悟があるような気もします。
まぁ、そんなことを考えさせてくれる番組でした。
TBSさん、ありがとう。
(20:05 藤村)