2月3日火曜日。藤村でございます。

藤村

2月3日火曜日。藤村でございます。

DVD第11弾の作業に集中しており、なかなかこちらに顔を出せない日が続いておりましたが、ようやくひと段落。

日記に精をだしていくかということで、とりあえず思い出したことを書いてまいりましょう。

去年の年末、クリスマスのお話。

次女は、サンタにあてた手紙に、

「エントツをふさいじゃってごめんなさい」

などとメルヘンチックなことを書いており、

「おいおい中学生にもなってまだ信じているのか」

と、少々心配になった、というようなことを書きました。

一方で小学生の坊主は、当初よりサンタに懐疑的であり、去年あたりは誰に吹き込まれたのか、

「サンタはさぁ、おとうじゃないの?」

などと直接的な暴言を吐いて一喝されたこともありました。

そんな坊主のクリスマス当日の話。

「うおぅ!いいよこれー!」

という坊主の喜びの声で私は目が覚めました。

やつは布団の足元でガシャガシャと乱暴にプレゼントを開けております。

「おー・・・サンタさん何くれた?」

「クツだよー!バスケットシューズ!いいよこれー!」

このクソ坊主は小学生のくせにシャレっけが旺盛で、おもちゃもそれなりに欲しがるが、それよりも服や帽子など服飾系に興味があるという、かなり大人びたところがある。

次女は同級生から、「あんたんとこの弟チャラいよねー」などと言われているらしい。

「これ欲しかったんだよー!やったよー」

小学生のチャラ男はプレゼントがかなり気に入ったらしい。

「おー、よかったな」

布団から体を起こしてみると、上下がまったく揃ってない寸足らずのパジャマを着たチャラ坊主が、うれしそうにクツを眺め回している。やがて、ふと思いついたように、

「おとう、これさ・・・」

坊主は質問をしてきた。

「あ?なんだよ」

「これさ・・・どこ製?」

「あ?国か?」

「国どこ?」

「見せてみ・・・あー・・・メイドイン・チャイナだな」

「・・・」

坊主は眉間にしわを寄せて、無言のまま私をじっと見た。

「中国製だ」

「ちゅうごく・・・」

坊主は絶句し、そして天を仰ぎ見ると、やがて搾り出すような声で叫んだのだ。

「サンタどうしたーッ!」

「え!?」

「どうしたー!サンターッ!アメリカやヨーロッパ製じゃないのかーッ!」

「なになに!」

そして坊主はすべてに絶望したように

「サンタがなんで・・・中国なんだ」

と、つぶやいたのだ。

(いやいや、そうか・・・)と。

サンタというのは欧米系の人種であり、従ってサンタが持って来るプレゼントは欧米の製品である、という理論が彼の中で確立していたのだ。

プレゼントが中国製であるということは、サンタは中国からやって来たということになる。

彼のこれまで信じてきた理論が崩壊したのだ。

サンタは決して中国系ではない。サンタのワンさんとか、サンタのチョウさんとか、そういうことではないのだ。

それなのに・・・それなのに!

頭の中が整理できないままに、彼はまだきっと日本海あたりの空を飛び続けているであろうサンタに向かって力いっぱいに咆哮したのだ。

「サンタどうしたーッ!」

と。

「まぁ、でも・・・今はどこの国だってほとんど中国製だからな」

言い訳ともつかない言葉で私はお茶をにごしたが、しかし一方で、その苦渋に満ちた坊主の顔を見ながら、

(よしよし、まだ信じてるな)

と、なにやら少し安心したのである。

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また明日。

(19:35 藤村)