6月2日木曜日。午後8時頃。

嬉野

6月2日木曜日。午後8時頃。
嬉野です。

昨日6月1日はDVD第6弾の討ち入り、加えて「どうでしょう祭」の詳細発表と多正面で同時に戦闘が始まったため掲示板は二つの最前線から藩士諸氏の気迫が混戦気味のまま殺到しておりました。
そして深夜には、いまや注目度NO.1の渦中の人、文豪大泉洋先生より暫定的第一稿の入稿あり「どうでしょう本・編集部」は解散できず終夜営業の様相を呈しました。

明けて本日、文豪先生より第一稿の続きが入稿しておりまして、多忙の文豪は本日終日タレント活動のため執筆できず、あすの夜よりまたしてもモーレツなる気迫で「一生のその先・第二話」を書き上げる予定となっております。文豪にはもはやそこにしか時間がありません。もし明日の夜、日本のどこかの繁華街で文豪が酒気を帯びて気焔を吐いておるようなところを目撃された方は、直ちに帰って小説を書かれるよう御助言くださいますよう。

さて、DVD第6弾の討ち入りの勢い物凄く、いきなり大手門は打ち破られ怒涛の藩士が屍(しかばね)を乗り越えながら次々と討ち入っておるとの報告を受けております。寄せ手の勢い止まず、なお破竹の勢いで突撃行動続行中とのことでございます。

司令部より本日の戦況報告は以上とさせていただきます。
みなさま負傷の無い様、安全な討ち入りでどうぞ。

【6月2日午前3時40分】
午前0時を過ぎても大泉さんからの電話はありませんでした。
「まぁ、必死に書いているんだろう。もう少し待つか」
そう思って、デスクの上に携帯を置き、他の仕事を片付けておりました。

午前0時55分。携帯が鳴りました。受信表示は「ばか」。
「もしもし。藤村先生でいらっしゃいますか」
「あぁ、大泉先生。待っておりました」
「・・・すいません。遅れてしまいました」
その声は、いくぶんトーンが低く、哀れみの情を感じさせるものでありました。
「ちょっとあの、遅れてしまいまして・・・」
「おや?そうですか?私の時計ではまだ11時55分。大丈夫。5分前です」
たった55分遅れたぐらいで、なにを目くじら立てることがありましょうや。
「すいません」
「で、書けましたか」
「はい・・・まぁ、とりあえず」
「そうですか」
「嬉野先生もそこで待っておられますか?」
「もちろん。さらに四宮プロデューサーもここにおります」
「いや、すいません。それではあの、今すぐ送りますので、まずはお読み下さい」
「はい、わかりました」
しばらくして、パソコンに原稿が送られてまいりました。すぐにプリントアウトして、3人で読み進めます。

その後30分近く、我々はその原稿につき、思うところを語り合い、論評し、それをまとめて、私が改めて電話をかけます。
「あー、大泉さん」
「お読みになりましたか」
「はい。前回から更に味のある文体に磨きがかかりまして、改めて一同、驚愕している
ところであります」
「いやいや、そーですか!」
「しかしながら先生」
「はい」
「いくぶん・・・その、分量の方が少ないかと」
「あ、はい」
「少ないですよね」
「えー・・・そうですね。前回のおよそ三分の一の分量と、いったところでしょうか」
「ですよね」
「しかしながら・・・誠に勝手なお願いではございますが、まだしばしの猶予をいただけるのであれば、さらにこのまま執筆を続けたいと・・・」
「もちろん、構いませんよ」
「そうですか」
「ちょっと待ってください、嬉野先生からも一言あるそうです」
「もしもし、大泉先生」
「あ、嬉野先生」
「先生!今回も良いです。良いからこそ先生!もっと欲を出すべきです!主人公の大泉老人の心情!心の葛藤!そういったものを僕は知りたい!そこらへんのところをもっと書いていただけませんか!」
嬉野先生の熱弁がしばし続きます。
「いかがですか!先生!」
「わかりました」
熱弁に押された大泉さんが大きくうなずきます。
「では、朝までにこの倍以上の文章を書きましょう!そしてこのあと!さらに物語を展開させましょう!」
「いや!大泉さん・・・あの、時間も迫っていることですし、そんなに欲張らなくても・・・」
自分で「欲を出せ」とハッパをかけておきながら、「言い過ぎた」と反省する嬉野先生。

あれからおよそ3時間。
空も白々と明けて、まもなく午前4時を迎えようとしております。

その後、大泉さんがどこまで書き進んだのかは、わかりません。
しかし、時間が差し迫っていることは確か。
とりあえず手元にある「三分の一」の文章を元に、今日から「挿し絵イラスト」をビジービーが描き始めます。

では、我々もいったん帰宅いたします。

「どうでしょう本・第2号」、いよいよ大詰めでございます。

【6月1日より!「DVD第6弾」予約開始!】
ローソン・ロッピー端末の商品番号:330311
(3)散(3)ざん(0)おっ(3)さん(11)いい思い

【「どうでしょう本第2号」予約受付中!】
ロッピー商品番号:200930(二十歳の奥様)

【映画「銀のエンゼル」東北地区ホール上映会開催!】
○秋田県 
6月5日(日)大館市文化会館中ホール 10:00 12:30 15:00
ロッピー(27228)

(20:16 嬉野)

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