5月2日水曜日。連休の合間に藤村でございます。

嬉野

5月2日水曜日。連休の合間に藤村でございます。
このところ日記の更新が滞っておりまして、すいませんでしたなぁ。
私は、「ヨーロッパ企画です。」のDVDの仕上げ作業と、韓国で放送される男性アイドルグループのバラエティー番組の編集を並行してやっておりました。
韓国の番組の方は、東京でハングル文字でのテロップ、スーパー付け作業をやっておりまして、「やはり」と申しますか、直前になっていろいろと問題も出てきて、なかなか一筋縄ではいかないなぁと。でも、それにうろたえていては、異国でテレビ番組なんか作れないわけで、解決策をその場その場で見つけて対処していくしかないと思っておる次第です。
でも、韓国人の方が、ハングルでスーパーを付けながら、腹を抱えて笑っていたので、「よしよし」と、ひとまず胸を撫で下ろしました。
嬉野先生は、2年がかりで手直ししていたドラマの脚本がようやく完成し、いよいよ撮影の段取りを急ピッチで進めているところであります。
そんな中で先週は、各地に出張をしておりました。
水曜日は、この日から始まった横浜そごうでの北海道物産展に行きまして、朝早くからHTBのブースに並んでいただいたみなさんにご挨拶をしてまいりました。
相変わらず熱い神奈川藩の諸氏、どうもありがとうございました。
木曜日はNHK仙台放送局の社内講演会に呼ばれまして、ひとり東京から新幹線に乗り、仙台へと向かいました。
E5系というね、新型車両の窓側の席に座りまして、弁当を食べながら春の東北路の風景を眺めておりました。
東京はもう桜が散っておりましたが、福島あたりの山里では、あちこちで桜が花開いておりました。
福島には、きれいな桜が咲いておりました。
田んぼには水が張ってあって、今年も田植えが始まろうとしておりました。
「日本の春の風景」が、福島にはありました。
北海道に住んでいると、「普通の日本の風景」に、たまらなく心を動かされるようになります。北海道は、日本の中の外国なんです。瓦屋根はないし、竹林もないし、茶畑もないし、桜の花も種類が違います。
だから私は、いつしか「日本」という国を、日本に住んでいながら、客観的に見るようになったような気がします。
そうすると、京都や、富士山や、東京の喧噪よりも、「日本」という国を強く意識するのは、新幹線の車窓から見えるような、この国の「普通の風景」です。
日本のどこにでもあるような風景にこそ、この国らしさ、異国情緒を感じるんです。
密集した住宅地を抜け、工場が建ち並ぶ郊外を抜け、田園地帯に入り、川沿いには黄色い菜の花が咲き、桜が咲き、鯉のぼりが風に揺れている。そのすべてに、「日本」という国の美意識を感じます。北海道から来ると、それが、涙が出るぐらい美しい日本の風景に見えるんです。
韓国で番組を作るにあたり、いろんな人に日本の印象を聞きました。その人たちが真っ先に言う言葉は、「クリーン」という言葉でした。
日本の町は「清潔」で、人々はそこに「整然」と暮らしていると。
この国が世界に誇るべきは、こういう「普通の風景」「普通の生活」にこそあるのだと、あらためて実感しました。
われわれが「普通に暮らしていること」が、実は世界の中で高く評価されている。
でも、福島には、「自分の町で普通に暮らすこと」が出来なくなった人たちがいます。それは、この日本という国が犯してしまった、取り返しのつかない重大な過ちです。
普通に暮らすことが、どれだけ大事なことか。
日本人にとって今、それが一番必要なことだと感じます。
土曜日は、再び嬉野先生と合流し、京都にまいりました。
ヨーロッパ企画の連中が、京都の町中にある廃校となった小学校で、「ハイタウン2012」と銘打ったイベントを開いておりまして、その初日のゲストとして呼ばれたのでございます。
予約受付が始まったDVD「ヨーロッパ企画です。」の一部を試写しながら、2時間に渡り、その裏話などをメンバーとともに語るというもので、メンバーにも見せていなかった、完成したばかりの「カレーパン」というVTRを試写で流しましたら、これがかなりな笑いを取りまして、メンバー曰く「実際に劇場で演じたときよりもウケてる」と。「よしよし」と、これまた胸を撫で下ろした次第でございます。
このイベントは、文化祭のような雰囲気で、各教室でカフェを開いたり、アートマーケットがあったり、映画の上映があったり。
その中のメインは、元職員室だった広めの空間を劇場にして、ヨーロッパ企画のメンバーを中心に実験的なコメディーを披露するというもので、「まぁそんなにおもしろくないだろう」とタカをくくっておりましたら、これが思いのほかおもしろくて。
30分ほどの短編コメディーが6つ、時間差でやっております。プログラムや料金は、ヨーロッパ企画のサイトをご覧下さい。ゴールデンウイーク中やっておりますので、関西近郊でおヒマの方は、ぜひ。
映画上映の中にひとつ「かしこい狗は、吠えずに笑う」という自主制作の映画があります。3年前、ヨーロッパ企画主催の「ショートショートムービーフェスティバル」というのに参加したときに、「おっこれは目の付けどころがなかなかいいな」と思う作品がひとつありまして。渡部亮平くんという学生が作ったそのショートムービーに、私は一票を投じたんです。その彼が作った初めての長編映画が、その「かしこい狗〜」なんですが、コレ、すごいです。話の中身は、ちょっとドギツイ場面も出てきてあれなんだけど、ぐいぐいと引き込まれます。主演のミンピという女の子が、これまたすごくいい。ミュージシャンで演技は初めてというのが信じられないぐらい。ヨーロッパ企画の石田くんが、変態教師役で出ていて、これまた新境地を見せています。お子様には決して薦めませんが、映像を志す人は必見です。
ということで、明日からゴールデンウィーク後半。
札幌は気持ちの良い天気で、桜が一気に咲き始めました。
【昨日のう日記】
2012年5月1日(火)
おはようございます奥さん。
嬉野でございますよ。
さて、今日から五月ですよ。
暑くないスか?
札幌はねぇ、おや、ようやく桜の花が枝にぽつと咲き始めたりしてるやつもあるなぁ、
的なところでございますよ。えぇえぇ、今頃ですよ奥さん。
全国的には流行を過ぎた今頃に、
こちら札幌は、さくらの盛りももうすぐか、
というのを迎えようかというところでね、
(まだまだ盛りではない)
桜の開花とかねぇ、
毎朝見る、Zipさんあたりでは、もうもう過ぎた話題でございますが、
こちら札幌は、自分たちのタイミングで桜の満開がすぐそこでございます。
そして本日、あれです、
わりに暑いです。
奥さん、このところ手前どもは出張が多ございましてね、
先日も京都へうちの藤村さんとまいりまして、
ヨーロッパ企画さんが河原町あたりにありますところの、
もうやってない小学校でやっているイベントに出演してまいりました。
なぜ?と言えば奥さん、手前どもの方で、昨年末、ヨーロッパ企画さんを全員呼んで、一週間の合宿生活をしてもらいながら撮影しましたショートコメディー集「ヨーロッパ企画です」を撮り終えて、ぼくらとヨーロッパの面々で「どーですか」といったお話をしながら、放送には載せなかった「カレーパン」という短編を上映しましたら会場に集まってたお客さん爆笑してましたね。
目の前で受けているさまというのは制作者を安心させますよね。
気分が好い。
このDVD「ヨーロッパ企画です」の予約がねぇ奥さん、
たしか本日より全国のローソンさんで始まりますのよ。
ぜひお求めくださいませ!
これ一枚でヨーロッパ企画という連中の独特の面白さがご堪能いただけると思います。
さぁということでねぇ、
なんだか暑くて眠いですよ。
眠くってしょうがないから日記も今日のところはこの辺で終わりますよ奥さん。
それでは諸氏!
本日も各自の持ち場で奮闘願いましたぞ!
解散
明日もおいで!
【お知らせ】
★どうでしょう新作がついに関東圏で放送開始!
東京MX‐TVでは3月11日から!
千葉テレビさんでは4月4日から!
★ただ今、電撃オンラインで!
「藤やんうれしーの悩むだけ損!」が好評連載中です!
http://news.dengeki.com/premium/suidou/
3月24日に本が発売されました。自分らで言うのもあれですが、おススメです。
(14:30 藤村)