2010年7月9日(金)

嬉野

2010年7月9日(金)
嬉野です。
ただ今、どうでしょうのフィギアが制作中でありまして。
おとついも藤村先生が日記で熱く語っておられました。
「もうかれこれ何年前になるでしょうか。
私にはずっと作りたいものがあった。」
書き出しからして、えらい熱の入りようであります。
そしてこう続くわけであります。
「それは、どうでしょうの名場面を精巧なフィギュアで再現するというもの。例えば、原付東日本のウィリー事件。突如荒馬のごとく暴れだしたカブの上で、足をバタつかせながら必死に体勢を制御しようとする大泉洋の後姿。」
あぁ見たい。
あの瞬間を永久凍結させてくれるのなら、
手のひらに乗るようなサイズで、じっくりと見ることができる。
そしてそこには、我々が誰一人見ることのなかった、
大泉洋のあの瞬間の、正面の姿さえも…、
もちろんフィギアだから、当然再現されてあるわけで。
あぁすばらしい…。と、
かように夢というものは広がっていくものなのです。
しかし、フィギアを作るという事は具体的な話で。
そこには造形していく上での実際問題が立ち現れるわけで。
つまり、今私が、そして藤やんが、
そして、すべてのどうでしょう患者が、
「あぁ、あの時の大泉洋さんのお姿が!」と、
認識しているあの方のお姿は、それぞれの患者が、
それぞれの患者の好いように思い描いて悦に入っているだけなのです。だから、ぼくらの脳裏には、当然それぞれに最高のものが出来上がっている。だから胸が震えるのです。
そこへ。
具体的なフォルムを持って、
フィギアは現実のものとなって現れる。
その時、何人の患者の共感を得られるか。
勝負はこの一撃で決まるのです。
だから藤村忠寿はこう続けるのです。
「例えば、熱帯雨林の中に建つ「ブンブンブラウ」
「例えば、お馴染みのロケグッズ「雪面の飛び魚」など。
これらはバカバカしいほどに精巧であり、それぞれの名場面を的確にとらえたものでなければならない。決して安直に作ってはならない。魂が入っていなければならない。」
魂が入る。
仏像みたいなもんなんだ!と彼はいうわけです。
さぁ、こんなやっかいな親爺の相手を買って出る人は、
ある意味、計算づくの人たちではないということです。
だって、こんなやっかいな親爺のうしろには、もっとやっかいな患者たちが固唾を呑んで待っておるわけです。
そんな面倒この上ない仕事を、
いったいだれがやってくれようか。
ところが藤村先生は、こう続けるのです。
「それがようやく熱き男たちと出会い、
今、実際に作りつつあります。
『ユニオン・クリエイティブ』という
フィギュアのメーカーと、
日本有数の「原型師」と呼ばれる人々が、
現在、わけのわからんクツだの、お面だの、
どうでしょうを知らなければ「なんですかコレは」と
言われそうな様々なフィギュアを
大まじめに作っております。
それらの試作品が間もなく完成の予定。
どこでお披露目するのかなど、詳細は間もなく発表。」
どうやら藤村先生は、手ごたえを感じているようすです。
目玉の飛び出たような値段の高いものじゃダメなんです。
いきなりそんなものを作る気はない。
もちろん、奥さんのみなさんが、
お小遣いの中で、お求めになり易いお値段でないと。
これは楽しみであります。
藤村忠寿の悲願が、ついに報われようとしております。
いま一息でございます。
ということでね。
本日の日記も、大部分を、おとついの藤村先生の日記に頼りまして、水増しながらやっております水曜どうでしょうであります。
はいはい。
それでは奥さん、また来週!
週末楽しい人も、楽しくない人も、いろいろあってご苦労さん。
いろいろの人がおりまして、しかしながら、ものすごいスピードで人類は走っておりますから、やがて、ミクロ、ナノの単位でかも知れないが、生きているうちには、あなたの中で、何かが変わっていくのです。いつまでも、このままではない。
もちろん気休めの思いつきだ、そーだろう。
だが人生はそれでいいのだ。
それでは諸君!
本日も、そして明日も、あさっても、
各自の持ち場で奮闘されたし!
そして、ここに、またおいで。
解散!
あ、今日は「ミエルヒ」の祝賀会なので、
掲示板はお休みです。
(どういう事情で祝賀会だと掲示板が更新できないかは秘密ですの奥さん)
では、達者でな!
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6 月13日(日)に東京・宮越屋珈琲新橋店で行われたミニトークショーを、HTBのポッドキャストで配信中です。
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(17:46 嬉野)