2006年12月5日火曜日

嬉野

2006年12月5日火曜日
今夜こそ、満月ですね。
今宵も札幌地方、ギラギラとした銀盤がロマンチックに冷えた夜空に輝いております。
「ジュリエット、ぼくはこの月にかけて君を…」
「いけませんわ、ロミオ様!月は移り気…」
なーんてな愛の会話もねぇ奥さん、幾ら好い月夜だからって、今の札幌みたいにこう寒くちゃねぇ、できないわけ。
あんまりやってると凍え死ぬから。
ロミオだって、あのタイツ姿じゃ腹冷えて下しかねないしね、かと言って着膨れしたら二枚目としては見てくれ悪いしね、ジュリエットだってね、いつまでも窓開けてると寒いから、いいかげん、早く帰って欲しいと思いますもんね。
やはり若い恋人達には、温暖な気候が不可欠なのでありましょう。
と言う事でね、こんな時間になりましたが、
皆さんこんばんは、嬉野さんでありますよ。
さっき編集中の藤村先生に、
「あなた日記書かれます?」って聞きましたらね。
「あ。書いていただけると助かりますなぁ」と言うことでしたのでね、今晩もわたくしが書いておりますよ、みなさん。
さてね、去年でしたか、うちの奥さんがアフリカにドゴン族を訪ねました時に彼の地より持ち帰りました話がありますよ。
奥さんは言いましたな。
「あたし、あの人たちの集会所ってとこに行ったのよ」
「おぉ」
「その部屋ね、広いんだけどさぁ、天井が、もんの凄く低いのよ」
「…?」
「腹ばいになってね、這って入って行くくらい低いのよ」
「…?」
「あぐらかいて座ってさぁ、頭が天井すれすれくらいなのよ。それくらいその部屋の天井低いのよ」
「なんでまた、そんなに不便な部屋なのさ?」
「喧嘩できないようにだっていうのよ」
「あぇ!」
わたしはね、それを聞いて感心しました。
ドゴンさんたちの発想に。
だって、なんか大事なこと決めるときにね、往々にして個人個人の利害がね、大きく対立するなんてことがあったりしますよ。
そんな時、血の気が多いと、瞬時にして、つかみ合いの喧嘩に雪崩れ込んだりすることがある。
「何を言ってるんだ、この木偶の坊は!」
いきなり立ち上がって相手に飛び掛ってつかみ合い殴りあいです。
「やめろ!やめろ!」と、止めに入る人、間に割って入る人。
場内は騒然。あっさり集会は中止でしょう。
そんなことになってしまうこともある。
いや、きっと過去にいくつもあったにちがいない、集会所でね。
「みんな!冷静になれ!」
そう叫んだところで、事態が収拾をみることはない。
ところが、単純に天井が低すぎたらね、
「何を言ってるんだこの木偶の坊は!」と、
絶叫しながら立ち上がることも出来ない。
拳を振り上げることもできない。
それどころか、喧嘩したい相手のとこまで行くのだってえらい難儀なことになる。
行ったところで抱き合うのがせいぜいだしね。
しかたないから、大人しく座って話合うしかない、ということになるというねぇ、これはドゴンさんの知恵ですね。
感心しました。
はなっから自分も含めて人間を信用してないところが好いですね。
「人間なんてそんなもんなんだから、これでいいでしょう」
「え?こんなに天井低くするの?」
「だって、これだったら喧嘩したくてもできませんもん」
「確かに、そうだな」
「そうですよ」
「じゃぁ、そうすっか」
「いいね、みんな」
「いいです」
みたいなね。
で、それ以来、気をつけないと、すぐ頭をぶつけそうになる、そんな窮屈な集会所に入って座るたびにね、ドゴンのみなさんは、なんで自分たちがこんなおかしな所に入って集会をしなけりゃいけないのかを肝に銘じつつね、根気良く、ただ言葉を連ねて、理を説いて、じっくり話し合ったのでありましょうね。
その姿がね、実に謙虚でいいなぁと感心したのでありました。
と言う事でね、本日の日記はこれでおしまい。
また明日も、この場所にお集まりくださいませね。
「う」と「ふ」でお待ち申しておりますのでね。
それでは、本日はこれにて解散!
ぐっすり御休みくださいませ。
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(21:00 嬉野)