3月18日水曜日。
3月18日水曜日。
お久しぶりでございます。時代は今、藤村でございます。
先月25日以来の日記登板ということで、およそ20日ぶり。
この間、劇団「ヨーロッパ企画」が主催する「ショートショートムービーフェスティバル」に参戦してまいりました。
今年で5回目を迎えるこの映像フェス。
「ゴ」というタイトルで、5分以内のムービーを作る。
条件はこれだけ。実写だろうがアニメだろうが何でもよい。
最終的に審査員長の映画監督・本広克行さん(←どうでしょうファンだった)といとうせいこうさん、そして会場に来た観客のみなさんの投票によって順位を決める。
参加者は本格的な映画監督から俳優、お笑い芸人、一般参加のみなさんと幅広い。まさに映像の異種格闘技戦。
まぁそうは言っても、華のない劇団「ヨーロッパ企画」の主催ですから、基本しょぼいコンテストではあります。
そんな中、テレビ局からの参加は私だけ。そこで、みんなは使えないが、私はタダで使える「テレビ局の設備」を存分に使った作品を制作。
舞台は報道スタジオ。5分間の夜のローカルニュース。
「よろしくお願いしまーす」
アナウンサーが席につく。
「本番10秒前!」
フロアディレクターのカウントダウンが始まる。
「8、7、6、5・・・・」
なぜかカウントダウンの声が「5」で止まる。
フロアディレクターは5本の指を大きく開いたまま固まっている。
(ん?どうした)
周りのスタッフも事情を飲み込めないまま、本番に突入。
「♪HTB〜」という明るい歌声のオープニングVTRのあと、画面は報道スタジオ、アナウンサーのワンショットに切り替わる。
「こんばんは。夜のHTBニュースです」
ところが画面には、大きく開かれたフロアディレクターの5本指。アナウンサーはその指の間から冷静にニュースを読み始める。
「今日からさっぽろ雪まつりが始まりました・・・」
5本指が画面に大映しになったままニュースの本番がスタート。
慌てだす周りのスタッフ。
「どうした!」
「おい田村!手をどけろ、なにやってんだ」
「田村、動きません」
固まったまま全く動かないフロアディレクター田村。
「田村・・・死んでます!」
「なにッー!」
本番中に絶命してしまったフロアディレクター。慌てるスタッフ。
「おいっ!タムラーッ!しっかりしろー!」
「こんなとこで死ぬなーッ!」
スタッフの悲痛な絶叫が響き渡る。
しかし、その声が全部放送に入っていて・・・それでも熱くなって絶叫し続けるスタッフと、指の間から冷静にニュースを読み続けるアナウンサー、その息詰まる5分間のお話・・・。
という、まぁミニコントのような映像を我が社の谷口アナと制作部員の出演で撮りまして、ショートムービーフェスティバルに出品したのであります。
フェスティバルは、東京と大阪でそれぞれ開催。
結果は18作品中、東京大会が2位。大阪大会は3位でありました。
1位は両大会とも一般参加の、札幌で映像を作っていたポップル・ピープ・プロダクションのアニメ?作品。北海道では数年前に深夜にテレビ放映もされていた映像で、これは抜群におもしろかった。
東京大会で3位、大阪大会で2位だったのが、ドラマ「歓喜の歌」にも出てくれたヨーロッパ企画・永野君の作品。
まぁ優勝ではなかったけれど、イチから台本を書き、タレントではなく制作部員を出演者に、文化祭のようなノリで映像を作ったのが、なんか、懐かしいような、でもすべての自分の基本のような、そんな感じがしてとても良かったですなぁ。
いや、ちょっと、身が引き締まりました。
まぁそんなことをやりつつ、短い休暇も取りつつ、この20日間をやっておりました。
さて、嬉野先生もこのところ出張が多くなっております。
昨年に引き続き、今年も「HTBスペシャルドラマ」のプロデューサーとして活動中なのであります。
昨
年は立川志の輔さんの落語を原作としましたが、今年は嬉野先生の原案を元に、ある脚本家の方に執筆を依頼。この方の書く芝居というのが、いやぁー本当に素
晴らしいのであります(下新井なんとかを書いた人じゃありませんよ。念のため)。さらに今年は、「ハナタレ」プロデューサー福屋氏(通称キャップ)もドラ
マのプロデューサー陣に加え、最強の布陣で暑苦しくドラマの準備を始めております。
一方、時代は今、藤村の活動はまだ未定ではあります。
が、とりあえず今週土曜日はNHKさんに参戦。
「テレビの、これから」という夜7時半から3時間半に及ぶ生放送で、NHK副会長、民放連会長をはじめ10数名の民放各局のテレビマンに混じって激論を展開予定。
さぁ藤村が生でテレビを熱く語るのか、それともガチガチになって上滑るのか。
どっか他人事のように楽しみであります。
「藤村まであと3日!」
ホイ解散!
(17:24 藤村)