2008年8月2日(土)

嬉野

2008年8月2日(土)

嬉野です。
週明けは留守をしますよ。
みなさん、どうぞ御無事で。

そういえば奥さん、
藤やんが久しぶりに私の日記に絡んでましたなぁ(笑)。
しかも長々と。

昔はあれが日常茶飯のことでした。
ここの日記ではね。
古い人は御記憶にあると思います。
2003年から2005年くらいまではね。あーでした。

私が長い長い妄想を大真面目に書くたびに、
あの人は几帳面に、ひとつひとつ突っ込んで、
あんな風に私の妄想をひっくり返していくのです(笑)。

そうすると、私が必死になって意味のないところに意味を作り出そうとしている作業が全部、完璧にバラケて、無意味になる。
意味ありげな文章が、一瞬にしてバカ丸出しの文章になる。
だから可笑しくなるのだと思うのです。

ちょうどなんだろう、手品師が、お客にタネがバレバレになっているのに、一人だけそれを知らないままに、お客に向けて相変わらず一生懸命、手品がうまくいっていると思いながら「タネも仕掛けもありません!」と大真面目でやっている。

そういう状況を藤やんは作り出しているのだと思うのです。

そして、その笑いが、そこに成立するためには、
おそらく私の大真面目が前提になければならないのだと思います。

藤やんにしてみれば、そこに自分がいじれば可笑しくなる材料が、無防備に転がっているわけで、
おそらくその状況がうれしくてしょうがないのだと思います。
だから楽しみながら、いじる。

そして、それがつまりは水曜どうでしょうなのだろうなと、
ぼくはずっと思っています。

だから水曜どうでしょうが成立するためには、
あの人とまったく性質の違う人間がどうしても必要になる。
多分そういうことなんだろうなぁと、思うのです。

藤やんがあの日記を書いた翌日、
私と藤やんは、ドラマの音楽付け作業の一日目を終えて、
お酒を飲みながら遅い晩飯を食べていました。

その時、いろいろ話していく内に藤やんがこんなことを言い出しました、

「オレ、ドラマの仕事終わったら一度田舎に帰ろうかと思うんだよね」
「八月にかい?」
「そうお盆に」
「お盆かい?暑いだろう」
「うん。でも、久しくお盆に帰ってないからね」
「あぁ、なるほど」
「お盆にさぁ、夏祭りがあるんだよね」
「あぁ好いね」
「そう。夏祭り久しぶりに見たくなってさ」

そう言ったあと、藤やんは遠慮がちに笑いながら、
切り出しました。

「オレさぁ、あんたの日記にいろいろ書いたけど(笑)」
「おぉ見た見た(笑)見たよ。ずいぶん懐かしいことやってるなぁって思ったよ」
「そう」
「何に反応したんだろうと思ったよ」
「いやぁ」
「それでお盆に帰りたくなったか」
「まぁそうじゃないけど」

まったく性質が違い、しかしながら、実際には繋がってはいないかも知れないけれど、不思議とどこかで底が通じているのかも知れないと思わせる、そういう要素の共有もなければ、13年も一緒にはいないだろうとも、また思うわけなのです(笑)。

さて、「歓喜の歌」、昨日仕上がりました。

好い作品になったんじゃないでしょうか。
そう思います。
私はちょっぴり泣きました。

皆さんも、どうぞ御期待ください。

そして、9月7日の放送日まで、今しばらくお待ちください。

それでは来週前半は、お留守番よろしくお願いしますよ奥さん。

解散!

追伸
まもなく、ドラマ「歓喜の歌」の本サイトも立ち上がりますので、そちらでもまた、わたくしの大真面目の妄想を書かせていただこうと思っておりますよ奥さん。どうぞよろしく。

(19:45
嬉野)