11月5日月曜日でございます。藤村でございますな。

藤村

11月5日月曜日でございます。藤村でございますな。
まずはお知らせ。
今晩、「素晴らしい世界」内で、先月作りました短編ドラマ「残された2人」の第一回目が放送されます。
音尾先生主演。お相手は朝の連ドラ「風のハルカ」に主演しておられた村川絵梨さん。
基本的に出演者はこの2人だけ。
お話の舞台は片田舎のバス亭(実際は札幌の町中にバス亭を作りました)。
1話およそ6分で全4話。あっというまに終わるシロモノですが、道内のみなさま、地元局が作るドラマでございます。北海道でしか見れません。是非、話のタネにご覧下さい。
さて先週、嬉野先生が「金縛り」について書いておられましたな。
実は私も一度だけ、もんのすごい金縛り、それも白昼堂々金縛られた経験がございます。
大学時代のある夏の日。
午前中からラグビーの練習があり、午後からも練習がある、いわゆる二部練ですな、合宿並みのつらい練習をしておりました。
そんなある日。午前中の練習を終えた私は、いったん下宿に戻りました。
私の下宿は、大学のグラウンドから割りと近い場所にありました。
とにかく私は疲れていました。午後からも練習があることに、かなりうんざりしていました。
昼メシは食べたんでしょうか、覚えていませんが、とにかく午後の練習が始まるまでせいぜい体を休ませたい、そう思って、ひとり早めに下宿に戻りました。
暑い日でした。
部屋に入るとすぐに窓を開け放ち、練習着を脱ぎ捨て、敷きっぱなしのせんべい布団に倒れ込みました。
北海道です。冷房など無くとも、窓から心地良い風が吹き、カーテンを揺らしていました。
静かでした。
ふっと目が覚めました。
時間経過はわかりません。
とにかく目が覚めました。
目は覚めましたが、まだ体は目覚めていません。
ぼーっとしていると、視線の先でなにかが動きました。
視線の先、自分の足元に、部屋のドアがあります。
ドアはいつのまにか開いていました。
閉めたはずなのに・・・。
開いたドアの向こう側、ほの暗い狭い廊下で、白い影が動きました。
ひとつやふたつではありません。数体の白い、人影が動いていました。
(あ・・・)
と、思いましたが、体が動きません。
(これが、金縛りというやつか)
意外と冷静でした。冷静に白い影を見ながら、状況を分析しておりました。
(これが金縛りか)
(意識はハッキリしてる。でも体が・・・確かに動かない)
(でも、見えるなぁ・・・)
(あれはカンペキに人だな。あれが幽霊か、この金縛りの原因か)
思っているうちに、その白い影、いや、影の軍団が、すーっと部屋に入ってきました。
いや、「すーっと」ではなく、どやどやっ!と入ってきました。
(あっ・・・なっ!)
軍団は、私の足元にずらっと並び、私を見下ろしていました。
そして、ひとつの白い影が、私の足をぐっ!とつかんだのです
(あっ!やめろ!)
確かな感触がありました。確かに私は足をつかまれている。
それどころか、白い影がハッキリとしゃべるのが聞こえました。
「こいつ丸出しやで」
私は、素っ裸で寝ていました。
「なにしとんねん」
白い影はそう言いながら、容赦なく私の足を持ち上げます。
(やめろっ!)
「はよ起きいや、練習始まるで」
「なに丸出しで寝とんねん」
白い影は2人がかりで私の足を広げます。
「うわっ!」
金縛りは解かれ、私は起き上がって言いました。
「やめろっ!」
「なに出したまま言うとんねん」
「先行くで」
そう言うと、白い練習用ジャージを着たラグビー部軍団はどやどやと部屋を出て行きました。
まぁ・・・結局あれは、金縛りというか、極度の体力的な疲労であり、そんな状況の中で「寝起きドッキリ」みたいなことをされてしまった、という、それだけのことであります。
ということでね、また明日。
追伸。
アナウンサーのページ、「三十路の奥座敷」というページに、私と三十路女子アナ3名の対談が載っております。おヒマなときに。
(16:47 藤村)