2006年6月15日
2006年6月15日
こんにちは、パブロ・ピカソです。
さて、5月の末に東京からカミさんの両親が北海道に出てきてくれましてね、
虎杖浜温泉の民宿で太平洋を眺めながら露天風呂に入り、ささやかに宴を催しましたが、その折にね、ポロト湖のそばのアイヌ民族資料館まで足を伸ばしましたよ。
天気も良くてね、湖もきれいで、でもまだちょと寒かったかな。
日曜ということもあってね、お客さんもたくさん来てましたね。
アイヌの人たちの踊りを見ましたよ。
一緒に記念撮影もしましてね。
アイヌの人、舞台でのしゃべりが上手くてね、楽しかった。
で、帰り際に資料館に入って、いろんな展示品を見ました。
着物の柄も、器のデザインも、みんな上品なんですよね。
きれいだなぁって見てたら、陳列棚の途中にガラス張りのジオラマがありましたよ。
人形芝居の舞台セットみたいな模型ですよね。
薄暗い茂みの奥に、ひっそりとアイヌの人の民家があって、
その中にアイヌのお父さんとお母さん、お祖父さんとお祖母さん、
そして子どもたちがいるんです。もちろん人形ですよ。
あたりは夜の風情に作ってありましたね。
虫が鳴いているから夏の夜なんでしょうね。
家の中では子どもたちが囲炉裏の火を囲んで、年寄りが話す、
なにやらお話を興味深げに聞いているようでしたよ。
家の外の茂みには、いくつかの小動物も佇んでいました。
平和でのどかな夏の夜の風情でしたよ。
その時、ふっとひとつの言葉が浮かんだんですよ。
「日本人資料館」。
「昔、日本人という民族がいました」って。
「幸せに暮らしていました」って。
そしたら急に寂しくなってね、その時、初めて実感できたんです。
あぁ、アイヌ民族資料館って、そういうことだったんだよなって。
表に出たら、相変わらず明るい日差しだったけど風が強かった。
檻の中には熊がいましてね、その檻の前の柵の中にはアイヌ犬がいました。
まだ若い犬でしたが、手を伸ばすと、ぼくの手にじゃれついてくれましたよ。
その時、久しぶりに犬にさわって気持ちが和みましたね。
「日本民族資料館」
それはやっぱり寂しいね。
さて、DVD第7弾「ヨーロッパ完全制覇」の受け取りも来週ですね。お楽しみにね。
(12:40 嬉野)