2009年3月2日(月)
嬉野です。
先週は道内出張で富良野の方へ行きまして、
二人とも留守をばいたしまして愛想無しでございましたよ。
みなさんお変わりありませんかね。
今日の札幌は狂ったような雪嵐でございました。
春が近い証拠だとなんとなく思うのでございますよ。
さて今週は大きな動きもありまっせんので、
こつこつと書かせていただこうと思うとりますのでね。
どうぞよろしく。
じゃ、また明日ね。
また来てね。
(18:06 嬉野)
当サイトは個人的なアーカイブであり、HTB(北海道テレビ放送株式会社)および『水曜どうでしょう』、CUE(株式会社クリエイティブオフィスキュー)とは、一切関係ありません。
2009年3月2日(月)
嬉野です。
先週は道内出張で富良野の方へ行きまして、
二人とも留守をばいたしまして愛想無しでございましたよ。
みなさんお変わりありませんかね。
今日の札幌は狂ったような雪嵐でございました。
春が近い証拠だとなんとなく思うのでございますよ。
さて今週は大きな動きもありまっせんので、
こつこつと書かせていただこうと思うとりますのでね。
どうぞよろしく。
じゃ、また明日ね。
また来てね。
(18:06 嬉野)
2月25日水曜日。藤村でございます。
すいませんなぁ、月火と日記更新しておりませんで。
今、2分ぐらいの短いアニメーションをある所と共同で作っておりまして、その仕事をしておりました。
さて先日、制作の杉山Dと飲んでたら彼がこんなことを言っておりました。
近所の公園で不思議な光景を見たと。
小さな子供がおかあさんと滑り台で遊んでたんだけど、その子供がヘルメットをかぶって完全武装で滑ってたと。
オレはなんかの特別訓練かと思ったと。
子供を育てる。
親としては心配なことが多い。風邪を引かないように厚着をしなさい、道路を渡るときはちゃんと左右を見なさい。注意するのは当然のことであります。
しかし、んな厚着をしてたら遊べない。遊びに夢中になったら上着を脱いで汗をかき、道路に飛び出す。風邪を引いて、危ない目に遭う。だから言ったでしょう!ごめんなさい・・・。
実践があって、はじめて理解できる。
しかし、親としてはその「実践」が怖い。もし風邪をこじらせてしまったら、もし車にひかれたら。
実践させないために、注意をする。昔は親もそんなにヒマじゃなかったから注意で終わり、子供は実践してしまった。
それじゃぁよくない。で今は、なにがあっても子供についていく。物も豊富になったから子供の身を守るための道具もある。風邪を引かないように病気にならないように薬品もいっぱいある。薬を飲ませて完全武装で遊ばせておけば大丈夫。親は心配しなくてすむ。
子供は大事だ。だから親は子供のためと思い、あらゆる手段を使って子供を守ってきた。いつの時代も。でも人間は頭がいいから、いつしか「子供を守るあらゆる手段」「道具」を作り上げてしまった。結果、子供は危険な目に遭わずに完全に守られることになった。
親は安心。でもかわいそうに・・・子供たちは、実践で得る強い生命力、危機感知能力を失ってしまった。
「子供を守る」という大義名分の元、実は「自分の心配を減らしたい」という勝手なわがままで、今の親は子供の生命力を奪ってしまった。
親はもっと考えなきゃいけない。豊富な物の中でこれから生きていく子供たちに、いかに強い生命力を養わせるか、「心配だから」という気持ちを、どっかでぐっとこらえる強さが必要になってくる。
その意味では、昔の親よりも、今の親の方が考える力が必要。取捨選択が必要。中でも捨てることが必要。昔の親なんかそういう意味ではラクだった。みんな子供は放っておくしかなかったんだから。なーんも考える必要はなかった。
我々の世代は、親として、大人として、自分の心配を封印して、あえて子供を放り投げる強さが必要。
だっ
て無菌状態で大事に育てられた子供たちも、いつかは社会に出る。すると不幸なことに、今の社会は人を人として扱わない。企業の人材という、ひとつの材料と
して扱う。大切にされてきたはずの自分が、社会に出たとたんまったく大切にされない。そんなとこに適応できるわけがない。
物ばかりが豊富な中で育てられた子供が、物を効率よく作り続けることだけを追い求める社会の中に放り込まれる。今の社会のひずみが、全部子供たちに覆いかぶさってる。
今の社会を作ってきた上の世代には、残念ながらいい大人がいなかった。
我々がいい大人にならないと。
まぁ最近飲みに行くと、そんな話ばっかりです。
よし、本日は解散。
(17:21 藤村)
2009年2月20日(金)
嬉野です。
アメリカという国はデカイでしょ。
ねぇ。
昔どうでしょうの4人で車に乗って北米大陸を横断したことがあったけど。
その時そう思ったのよ奥さん。
つくづくあの国はデカイなぁと。
日本はね、国道沿いに必ず町があって、
とにかく家並みが延々つづくのよ。
国道を何百キロ走っても民家が無いなんて、
そんなアメリカみたいなとこはないのよ。
ちょっと田んぼがあるくらいよ。
のんびりするのよ。
うちの女房と旅をする度にそう思うの。
でもアメリカは違う。
町と町との途中には人が住めない広大な砂漠や荒野が横たわってて延々とつづくのよ。
うんざりするくらい。
だからあの国はね、西海岸から東海岸までハイウエイをするっと整備して国中を車社会にする必要があったんだろうねぇ奥さん。
だってそれさえ可能にすれば途中の荒野を高速移動で無視して余所の町へ移動できる。したら途中の荒野を無かったことにできる。
アメリカという国に暮らす人にとって、人間の高速長距離移動を可能にすることは悲願だったろうよ。あの国へ行くとそう思う。
アメリカ人は、人間の高速長距離移動という下支えがあるからこそ、あの国で快適な暮らしを営めるようになったのだろうね。
そんなことを思うとテレビショッピングもインターネット通販もアメリカ人なら当然発想するだろうと素直に思える。
だって、そら便利だろうなって、
あそこに暮らしてたら全員思うはずだよ。
それくらいポツンポツンに人が暮らしてる国だもの。
そらそんなシステムできますよ。
でもね奥さん。
こんなにみちみちに人が暮らす日本にも、
今や高速道路が整備されて、
新幹線までも整備されて。
しかも、どんどん延長されていってね。
いつのまにやらテレビショッピングも、ネット通販も盛んで。
そしてそうなってすでに久しいけど。
それで便利になったけど。
あのアメリカという国に住む人が思うほどには、
日本の国に住む人は「便利になったなぁ」とは、しみじみ思ってないような気がするのよね。
でね、今、不意に思ったけどさぁ。
日本もアメリカ並みの車社会と通信の社会にしてしまったがためにね、反対に都市と都市との間に今いくつもある小さな町がね、無くなっていくようなことってこの先の可能性としてないのかしら?
だってこのシステムはさぁ、途中にえんえん何も無い、
草も生えないような野っ原ばかりがつづく、
そんな国が発想して整備したシステムでしょう。
だったら、そのシステム使ってたらさぁ、
反対に、途中にある町が消えていくような気がするのよ。
無くてもいいと、思われていくような気が、なんかするのよ。
社会を変えていくのは、
ぼくら人間の意識のような気がするのよ。
必要ないと思ったら、
そう思った瞬間に消してしまうのよ。
めんどうな人間関係のように。
なんかね、そんなことを思いましたよ。
とういうことでねぇ。
腹も減ります午後7時。
札幌は大雪ですよ奥さん。
今夜は吹雪くのだそうです。
荒れるだそうですよ。
北海道のみなさんは、今晩はお家でゆっくりいたしましょうね。
ではまた来週!
解散!
【ヨーロッパ企画Presents「第5回ショートショートムービーフェスティバル」】
来週末28日の東京本選のチケットは完売したそうですが、3月7日の大阪本選のチケットはまだあるそうです。
以下、大阪本選詳細。
○日程 2009/3/7(土) 13:30開場 14:00開演
○会場 大阪天満橋エルシアター
○料金 前売:2,200円 当日:2,500円[全席指定]※未就学児入場不可
電子チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス
○審査委員長:いとうせいこう
○上映作品:
黒木正浩、酒井善史、角田貴志、諏訪雅、永野宗典、山脇唯(以上、ヨーロッパ企画)
イクイプメン(お笑いユニット)、筧昌也(映画監督)、せきしろ(文筆家)、ソリ(演劇ユニット)、東京03(芸人)、中山祐一朗(俳優)、藤村忠寿(テ
レビディレクター)、ポップルピーププロダクションズ(一般)、真壁幸紀(一般)、ムロツヨシ(俳優)、モッカモッカ(演劇ユニット)、モンスターエンジ
ン・西森(芸人)、
※開演時間までにご入場頂けたお客様に限り、投票の権利がございます。ご協力お願い致します。
○詳細:http://www.europe-kikaku.com/projects/ssmf/ssmf.htm
(19:00
嬉野
)
2月18日水曜日。本日も藤村でございます。
百年に一度の不景気だそうで。企業の業績が軒並み「え?」って言うぐらい一気に下がったと。
でも、ついこの前まで戦後最長だか2番目だかの好景気がずっと続いてたそうで。これも聞いて「え?」って思うぐらい、自分たちにはまるで実感がなく。
「景気」ってなんなんだろうねぇ。
「奥さん景気がいいねぇ!」
「お兄さんちょっと景気がいいじゃないのよ」
と、いうのはなんとなくわかる。
前者は牛肉もしくは中トロを買ったとき。後者はボトルをワンランク上げて入れたときである。
ボーナス等が入って多少気持ちが大きくなったときに取るこれらの行動に対して主にかけられる言葉である。
しかしたいていの場合、当事者の収入が永続的に増えたわけではなく、あくまでも一時的に増えただけの話で、だからその刹那的な行動に対して、人は「景気がいいねぇ!」と、声をかけるのである。
収入なんて平均してみれば変わらない。それが前提にないと、「よっ!奥さん景気がいいねぇ」なんて言葉はかけられない。
「奥さん今夜はスキヤキかい?景気がいいねぇ」という言葉のあとには、「いつもは安いトリ肉だもんね」という続きがあるのである。当たり前だ。そんな爆発的に収入が増えるなんてうまい話があるわけがない。あったとしたら、それはまぁ人に言えないようなことをして儲けたか。
でも普通は、爆発的に増えないかわりに、急激に減少、もしくはゼロになることもない。毎日霜降り食ってたらゼロになるけどね。
これが本来の方程式である。計算が合う。これなら「景気」もよくわかる。
しかし、今や「急激に減少」「もしくはゼロ」になる人が続出である。
彼らは、霜降りと大トロをさんざん食ってたんだろうか。それなら自業自得だ。
しかし、どう考えても彼らは食ってない。それどころかトリ肉すら食ってない。じゃぁ、なぜゼロになったんだろう?
たぶん、誰かが霜降りをいっぱい食って、その肉屋のツケを彼らに回したのだ。そう考えると納得がいく。
この図式を、そのまま社会に拡大すると今の景気というものが見えてくる。
この前まで長く続いていた好景気の時に、ずいぶん豪勢に大トロを食ってた人がいたのである。我々には実感がない。そりゃ食ってなかったから。
そのツケが今一気に回ってきた。人々にまったく身に覚えのないツケである。
今の景気の状況というのは、たぶんこういうことだ。
人々に実感がない中で好不況の波が進んでいき、数万人規模の解雇というカタチで重いツケを回されている。
これに対して、ある国では75兆円という気が遠くなるようなお金をまた使うという。別の国では、2兆円をみんなに配って、とりあえず霜降り牛を1回食ってもらうという。
1回食ったところで、なんの解決にもならないことはもう誰にでもわかる。
ここ何十年かで作り上げてしまった、「人々にツケを回すような社会のしくみ」を見直さないと何も変わらない。
なのに「まずは景気対策!」と言っている人たちを見ていると、「もうちょっとだけ考えなさい」「そうすれば、なにが大事かよくわかるから」「それがわかれば、人々に支持されるから」と言いたくなる。
・・・いかん、書いてたらすっかり夜も更けてきた。
本日の講義はここまでにしておこう。
物事はシンプルに、身の回りのことに置き換えて考えれば、よくわかるはずなのだ。
自分に実感のないまま考えていると、今の政治家のようになってしまう。奥さん、ご注意を。
ではまた明日。
【ヨーロッパ企画Presents「第5回ショートショートムービーフェスティバル」】
来週末28日の東京本選のチケットは完売したそうですが、3月7日の大阪本選のチケットはまだあるそうです。
以下、大阪本選詳細。
○日程 2009/3/7(土) 13:30開場 14:00開演
○会場 大阪天満橋エルシアター
○料金 前売:2,200円 当日:2,500円[全席指定]※未就学児入場不可
電子チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス
○審査委員長:いとうせいこう
○上映作品:
黒木正浩、酒井善史、角田貴志、諏訪雅、永野宗典、山脇唯(以上、ヨーロッパ企画)
イクイプメン(お笑いユニット)、筧昌也(映画監督)、せきしろ(文筆家)、ソリ(演劇ユニット)、東京03(芸人)、中山祐一朗(俳優)、藤村忠寿(テ
レビディレクター)、ポップルピーププロダクションズ(一般)、真壁幸紀(一般)、ムロツヨシ(俳優)、モッカモッカ(演劇ユニット)、モンスターエンジ
ン・西森(芸人)、
※開演時間までにご入場頂けたお客様に限り、投票の権利がございます。ご協力お願い致します。
○詳細:http://www.europe-kikaku.com/projects/ssmf/ssmf.htm
(20:59
藤村
)
2月17日火曜日。まもなく夜10時。
藤村でございます。
DVDが終わったあとも、続けざまになにかと忙しくやっております。
短いアニメを4本作ることになり、その台本を書いておるのと、以前書きました劇団「ヨーロッパ企画」主催の「ショートショートムービーフェスティバル」に出品するVTRの台本書き、並びに制作をしております。
VTRの共通課題は、カタカナの「ゴ」。そこから連想されるもので自由に作品を撮ると。ただし5分以内の短編と。
そのVTRの締め切りがいよいよ今週末ということで、本日、先ほど「えいやっ!」と2時間で撮影をしました。
話の舞台は報道スタジオ。5分のローカルニュースの生放送中に起きる出来事。出演者はHTBアナウンサーの谷口と、あとは制作部の連中の素人芝居。
3分程度の短いVTRだけど、しかしこれ、おもしろいんじゃないかなぁ。
VTR観ながら笑っちゃったもん。素人芝居の良さが出てるなぁと。
昔、10年以上前の「モザイクな夜」という番組では、ほとんどタレントさんを使えなかったから、しょうがなく制作スタッフが出演していろんなVTRを作っておりました。
そのころのことを思い出しました。
ヨーロッパ企画Presents「第5回ショートショートムービーフェスティバル」。
来週末28日の東京本選のチケットは完売したそうですが、3月7日の大阪本選のチケットはまだあるそうです。
とりあえず、この素人芝居のVTRを持って、それぞれの本選に出場してみようと思っております。
久々の撮影は、おもしろかった。
じゃ、皆の衆。また明日もがんばろう!解散!
以下、大阪本選詳細。
○日程 2009/3/7(土) 13:30開場 14:00開演
○会場 大阪天満橋エルシアター
○料金 前売:2,200円 当日:2,500円[全席指定]※未就学児入場不可
電子チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス
○審査委員長:いとうせいこう
○上映作品:
黒木正浩、酒井善史、角田貴志、諏訪雅、永野宗典、山脇唯(以上、ヨーロッパ企画)
イクイプメン(お笑いユニット)、筧昌也(映画監督)、せきしろ(文筆家)、ソリ(演劇ユニット)、東京03(芸人)、中山祐一朗(俳優)、藤村忠寿(テ
レビディレクター)、ポップルピーププロダクションズ(一般)、真壁幸紀(一般)、ムロツヨシ(俳優)、モッカモッカ(演劇ユニット)、モンスターエンジ
ン・西森(芸人)、
※開演時間までにご入場頂けたお客様に限り、投票の権利がございます。ご協力お願い致します。
○詳細:http://www.europe-kikaku.com/projects/ssmf/ssmf.htm
(22:05
藤村
)
2009年2月16日(月)
嬉野です。
日本のあちこちに春の便りが届いているようですが、
北海道の方にはまだなんの便りも届きません。
遅配なのでしょうか?
一日も早く春からの招待状を手にしたいものであります。
温暖化の影響で暖冬で雪は少ないんですが、
でも今日なんかえらい寒いし。
なかなかすんなり春にしてくれない。
じれったいのよ。
ということで、本日終了。
みなさん。今日も一日ご苦労さん。
解散!
(18:01
嬉野
)
2月13日金曜日。藤村でございます。
DVDの編集が終わってからも、いろいろと作業があり忙しくしておりました。申し訳ない。
まずはお知らせ。明日、札幌真駒内オープンスタジアムにて、スノーボードのジャンプ大会「TOYOTA BIGAIR」が開催されます。
この大会だけのために作られたバカデカいジャンプ台の上からスノーボーダーが大ジャンプをする。別にスノーボードに興味はない人でも、これはイベントとして見ごたえがあります。あったかい格好をして是非真駒内に。
尚、会場の大型ビジョンでは水曜どうでしょうDVDのCMとともに、嬉野先生主演のDVDオープニングCIアニメが、DVDより一足早くチラリと流れます。こちらもまぁ、見ごたえありと。
HTBの冬のビッグイベント。制作部員は明日、真駒内に全員出勤であります。
さて、おととい水曜日のテレビ。どうでしょうじゃなくて、サッカーじゃなくて、TBSさんの「北の大自然SP・森のラブレター」というのを録画して見ました。
いい番組だったなぁ。
富良野に住む倉本先生の活動と、茨城の里山に暮らす老夫婦の話。
老夫婦は、里山で自給自足の生活をしております。自給自足というと、「獲ったどー!」的なワイルドなイメージか、世捨て人のような仙人的なイメージがありますが、いたって普通のじいさん、ばあさん。
自分たちが食べる分の米、野菜を育てているだけ。
庭に小さな池があり、そこにはナマズやウナギが棲み、夏にはホタルが舞い上がる。
畑に向かう道にはじいさんが植えた季節の花が咲き、ばあさんは毎日裏山の八幡様にお参りにいく。
正月は自分でしめなわ飾りを作り、餅をつく。
そういうふうに毎日を暮らしているだけ。
単純な、普通の生活。
でもその普通の生活を見ていて、ぐっときましてね、いいなぁ、いいなぁ、と思わず声が漏れてしまった。
いいなぁ、いいなぁ、と思いながら目頭が熱くなった。
じいさん、ばあさんには、不景気なんてものはまったく関係ない。
雨風は関係あっても、そんな得体の知れないものに暮らしが左右されることはない。
じいさん、ばあさんには、働くところがなくて明日からの生活に困る、なんてことはありえない。
毎日毎日やることがあって、忙しい。
便利ではない。ラクではない。でも、普通ににかやかに生活する。
いいなぁ、いいなぁ、胸が締め付けられるようでした。
脚本家の倉本先生は、富良野で閉鎖されたゴルフ場を森に戻す活動をしております。
今でこそ温暖化なんて地球規模の問題ばかりがクローズアップされておりますが、ちょっと前まではゴルフ場こそが環境破壊、環境汚染の元凶と言われておりました。
それを数十年かけて森に戻す。
テレビの世界にどっぷりはまっていたはずの倉本さんがこう言います。
「おまえたちはテレビの前で笑っていなさい。ぼくは自分のできるところから始める」
ちゃんとみんなに向かって、そういうことを言う。
「さぁ、みんなも楽しくやろうよ!」
そういう空々しい仲間意識を言う人は多いが、こういうことをちゃんと言うテレビの人はもうほとんどいない。
違うチャンネルでは、赤いじゅうたんに乗った芸人さんがギャグを飛ばし、テレビの前では誰も笑ってないのに、「大笑」と書かれた札をみんなであげて空笑いをしておりました。
そんなに無理しなくていい、と目を伏せたくなりました。
老夫婦のような普通の生活をしたい。
ということは、今まで手に入れた多くの便利を手放す、ということです。
でも私だけではなく、今はそう少なくない人が、便利を手放す覚悟があるような気もします。
まぁ、そんなことを考えさせてくれる番組でした。
TBSさん、ありがとう。
(20:05 藤村)
2009年2月10日(月)
嬉野です。
藤村先生の第11弾DVD編集作業も、
昨日で、すべて終わったようです。
あとは完成を待つばかり。
みなさまも今しばらくお待ちくださいませ。
今日は藤やんも、どこかで日記を書くでしょう。
とりあえず嬉野がご報告がてら顔を出しましたが。
また引っ込めます。
ではまたいずれ。
●「DVD第11弾」絶賛予約受付中!「写真集2(改訂版)」の第二回予約もスタート!まだ、という方は是非、ローソンロッピー端末で。
(11:35 嬉野)
2009年2月5日(木)
昔、うちに犬がいた頃。
犬のともだちはうちの女房だった。
その女房が旅に出ると、
犬はともだちがいなくなって、
つまらなそうにしていた。
日が暮れて遅くに自宅に帰り着くと、
犬は暗い居間の隅で寝ていたものだ。
明かりを点けると犬は目を覚まし、
かったるそうに伸びをして、
ポテポテとした足取りでぼくの傍に寄ってきた。
台所の床にステンレスで出来た犬の皿を出してやり、
ドッグフードをカラカラと入れ牛乳をかけてやる。
犬はピチピチと音を立てながら食べはじめ。
ぼくは部屋に戻って本を開いて。
そうして本を読んでいた。
しばらくして目を上げたら、
廊下の向こうの居間の入り口に、
じっとこっちを見ている犬がいて。
犬はなんだか切っ掛けを待つような顔でじっとぼくを見ていて。
手招きをしたら、
いきなりしっぽを振って、早足で寄って来た。
寄って来ても、
ぼくは本を読んでいたから、
犬と遊ぶわけでもなかったが、
それでも犬はぼくのそばで丸くなって寝ていた。
そのうち飽きたのか、また立ち上がって、
とぼとぼと居間の方へと戻って行って。
しばらくして見に行くと、
犬は前足の上に顔をのせてつまらなさそうにしていたのだった。
ふと思う。
犬はどことなく寂しそうであって欲しい。
できればいつもつまらなそうにしていてほしい。
そうして、ほんの少しのことで喜んで欲しい。
ちょっと構ってやったくらいで、
しっぽを振って、飛び上がって、喜んで欲しい。
そのためにも、
犬にはいつも寂しそうなやつでいて欲しい。
そう思いませんか奥さん。
ねぇ。
私はね、そう思うの。
昔からね、寂しいのが好きだから。
なんでだろうね。
とくに理由は思いつかないけど。
きっと幸せだったんだろうね。
子供時代。
さて、明日は日記の更新はお休みします。
嬉野さんは明日は健診日なのです、
でもって藤やんもお休みだし、
ここは来週月曜までひっそりシーンとしてますのでね。
みなさんもつまらなさそうにしててください。
ともだちいなくてもね、
ともだち欲しいなってつまんなさそうにしてる状態って、
わりと好感持てる。
つまんないなぁと思いながら、好い子にしてるって、
きっと、はた目にいいのよ。
じゃ、また来週!
嬉野さんでした。
●「DVD第11弾」絶賛予約受付中!「写真集2(改訂版)」の第二回予約もスタート!まだ、という方は是非、ローソンロッピー端末で。
また明日。
(17:26 嬉野)
2月3日火曜日。藤村でございます。
DVD第11弾の作業に集中しており、なかなかこちらに顔を出せない日が続いておりましたが、ようやくひと段落。
日記に精をだしていくかということで、とりあえず思い出したことを書いてまいりましょう。
去年の年末、クリスマスのお話。
次女は、サンタにあてた手紙に、
「エントツをふさいじゃってごめんなさい」
などとメルヘンチックなことを書いており、
「おいおい中学生にもなってまだ信じているのか」
と、少々心配になった、というようなことを書きました。
一方で小学生の坊主は、当初よりサンタに懐疑的であり、去年あたりは誰に吹き込まれたのか、
「サンタはさぁ、おとうじゃないの?」
などと直接的な暴言を吐いて一喝されたこともありました。
そんな坊主のクリスマス当日の話。
「うおぅ!いいよこれー!」
という坊主の喜びの声で私は目が覚めました。
やつは布団の足元でガシャガシャと乱暴にプレゼントを開けております。
「おー・・・サンタさん何くれた?」
「クツだよー!バスケットシューズ!いいよこれー!」
このクソ坊主は小学生のくせにシャレっけが旺盛で、おもちゃもそれなりに欲しがるが、それよりも服や帽子など服飾系に興味があるという、かなり大人びたところがある。
次女は同級生から、「あんたんとこの弟チャラいよねー」などと言われているらしい。
「これ欲しかったんだよー!やったよー」
小学生のチャラ男はプレゼントがかなり気に入ったらしい。
「おー、よかったな」
布団から体を起こしてみると、上下がまったく揃ってない寸足らずのパジャマを着たチャラ坊主が、うれしそうにクツを眺め回している。やがて、ふと思いついたように、
「おとう、これさ・・・」
坊主は質問をしてきた。
「あ?なんだよ」
「これさ・・・どこ製?」
「あ?国か?」
「国どこ?」
「見せてみ・・・あー・・・メイドイン・チャイナだな」
「・・・」
坊主は眉間にしわを寄せて、無言のまま私をじっと見た。
「中国製だ」
「ちゅうごく・・・」
坊主は絶句し、そして天を仰ぎ見ると、やがて搾り出すような声で叫んだのだ。
「サンタどうしたーッ!」
「え!?」
「どうしたー!サンターッ!アメリカやヨーロッパ製じゃないのかーッ!」
「なになに!」
そして坊主はすべてに絶望したように
「サンタがなんで・・・中国なんだ」
と、つぶやいたのだ。
(いやいや、そうか・・・)と。
サンタというのは欧米系の人種であり、従ってサンタが持って来るプレゼントは欧米の製品である、という理論が彼の中で確立していたのだ。
プレゼントが中国製であるということは、サンタは中国からやって来たということになる。
彼のこれまで信じてきた理論が崩壊したのだ。
サンタは決して中国系ではない。サンタのワンさんとか、サンタのチョウさんとか、そういうことではないのだ。
それなのに・・・それなのに!
頭の中が整理できないままに、彼はまだきっと日本海あたりの空を飛び続けているであろうサンタに向かって力いっぱいに咆哮したのだ。
「サンタどうしたーッ!」
と。
「まぁ、でも・・・今はどこの国だってほとんど中国製だからな」
言い訳ともつかない言葉で私はお茶をにごしたが、しかし一方で、その苦渋に満ちた坊主の顔を見ながら、
(よしよし、まだ信じてるな)
と、なにやら少し安心したのである。
ささ、というわけで「DVD第11弾」絶賛予約受付中!「写真集2(改訂版)」の第二回予約もスタート!まだ、という方は是非、ローソンロッピー端末で。
また明日。
(19:35 藤村)