2015年9月1日(火)

002-嬉野

2015年9月1日(火)
さて本日から9月。
暦の上では秋の始まり。
気分も一新でございます。
クソ暑かったキャラバンの夏も終わりましてね、気がつけば秋の気配が忍び寄る昨今、冬の到来の早い北国の晩夏というものはなんでしょう、どことはなしに物悲しい。
あんなに真っ黒だった私の日焼け顏もすっかり色褪せて、今はスニーカーから出ておりました私のくるぶしの辺りだけが黒く日焼けあとを残し暑かったあの夏の思い出をわずかにとどめます今日このごろ。
みなさん、お変わりありませんでしょうか、嬉野でございます。
さて、本日は皆様にお知らせがございます。9月23日に東京で私の集会を開きますよという告知でございます。わたくし、今年のキャラバンの始まります直前に「ひらあやまり」という初めてのエッセイ本をKADOKAWA書店さんから出しましてね、そうしましたところ、うちのチームにとにかくイベントは仕切りたいという五十嵐さんというアゴのシャクれたおじさんがおりましてね、この方は、古くは「水曜天幕団」から「どうでしょう祭り」から「どうでしょうキャラバン」から、とにかく規模が大きかろうが小さかろうが見事なほどに手際よく全体を仕切ってしまうイベント大好きなおじさんでございます、あるときなどは、どっかの企業の会長さんの社葬までやってくれって頼まれて、これを見事にやっちゃったという人で。
えぇ(^ ^)こんなふうにね(^ ^)
相変わらず書き出しますと告知なのにドンドン話が長くなりそうな気配ですが(^ ^)まぁいいね。
このアゴのしゃくれたポパイ顔の五十嵐さんというおじさんが、夏のキャラバンへ出かけるときにね、トラックステージとして使っておりました例のキャラバンカーという4トントラックを本隊の我々よりひと足先に青森まで運んで待つんだということでね先発をいたしましたが、青森までの孤独な道中の暇つぶしにと、私の初のエッセイ本「ひらあやまり」を書店から買ってきたんだそうで。
そうしたところ、五十嵐さんの奥さんがテーブルの上に置かれておりました、この「ひらあやまり」を発見してね、
「え?なにこれ?え?嬉野さんが書いたの?へえ〜おもしろいのかしら?あらなに?この変な写真」
とまぁ、興味本位でね、ページをめくり始めたんだそうですよ。
五十嵐さんはせっかく暇つぶしにと思って買ったんで荷物に入れ忘れたくないから、
「それ適当に見たら、ちゃんともとあったところへ戻しとけよ」
と、たしなめた。
そうしたところ意外なことに奥さんはそれから私の「ひらあやまり」のページをパラリパラリとめくりながら読み始めたんだそうで。
さあ、それから幾ら経っても奥さんがあんまり静かなんで、旅じたくをしていた五十嵐さんも、したくする手をとめて様子をうかがいに台所へ戻ってみる、
すると奥さんは相変わらず熱心にページを繰って読んでいる。
そうしてとうとうそれから4時間、奥さんはそのまんま「ひらあやまり」を最後まで読み終えてしまった。そしたら奥さん、感心したていで五十嵐さんにしみじみと言ったんだそうです。
「ねえ。嬉野さんてどんな人なんだろう?どんなこと考えてんだろう。あたし会ってみたいよ。話してみたい」
このときの女房の、この思いがけない熱のこもった反応にイベンターの五十嵐さんの血は騒ぎ、私に話を持ちかける。
「嬉野さんねぇ、うちの女房は本ばっかり読んでるような女なんですよ。その女がたいそう面白がって先生のひらあやまりを一気に読んでさぁ、しかも読んだあとに嬉野さんに会ってみたい話してみたいって急に熱心に言い始めたんだよ」
「いい反応じゃないの」
「いや、だからさぁ〜」
「なに?」
「やったほうが良いと思うんだよ」
「なにを?」
「イベント」
「なんの?」
「だから先生の」
「オレの?」
「そう」
「なにすんのよ」
「サイン会」
「サイン会?!」
「そう」
「どこでやんのよ?」
「東京」
「東京?!場所ど〜すんのよ」
「大丈夫。良いホテルに心当たりがあるの、場所開けさせる」
ということで、
来る9月23日 秋分の日の祝日に、
銀座グランドホテルさんの、こじんまりした場所でね、朝から晩まで場所を変えながら回を重ねて嬉野さんに会ってみたいと思うみなさんと私はお会いすることになりました。
私ね、正直に言ってね、
これまでだったらやってないと思うのよ。性に合わないからって思ってね。
でもね、もういいのよ。
性に合おうが合うまいが。
自分の性分なんて関係ないなってこのごろつくづく思うのよ。
だってね、やったところで大した得もないだろうアゴのシャクれたおっさんがよ、頼みもしないのに熱意を持って向こうから「やろうよ!」って言ってるんだし、そんならよく分からなくてもその他人の熱に乗っかるのは意味がある、いや、他人の口車には乗っかる方が人生は面白いと私は少し前から思うようになってね、それで藤やんから誘われた源五郎一座の講談語りもやったのよ。
そしたらやっぱりやったらね、自分がいろんな体験して面白かったの。
やってみたらさぁ人間どんどんいろんな目にあうでしょ?あぁ舞台の袖に構えてる出の前は、何回やっても毎回緊張するんだなぁとか、でも舞台に出ちゃったら上がったりはしないんだ、意外ね、とかね。
結局ね、どんな目にあっても人間って、そこでなんとかしようと思ってジタバタするのよ、私はね、あぁそのジタバタするのが人生なんだなと思うようになったのよ。
そしてね、口車に乗るか乗らぬかを決める判断基準はね、誘ってる人間に自分発信の熱があるかないかだけだと思うのよ。
その人に本心から熱があるならその人の口車には乗った方が良いと私は思うの。
五十嵐さんは自分で「ひらあやまり」を読んだわけではない。きっとまだ読んでないのよ(^ ^) でも、一気に読んじゃった女房の反応に本気の熱があったことを五十嵐さんは見逃さなかった、そして反応した。
奥さんのその本気は、根っからのイベンターの琴線を掻き鳴らすに充分であり、イベンターは心に火をつけられた。その順番に私は嘘のなさを見るのよ。だったら乗ろうと思ったの。
それにね、私もね、私の本を読んでくれた、これから読んでみようと思ってくれる、いろんな人に会ってみたいと思ったのよ。
ニッポンには1億3千万人から人がいるんだから、きっとこのニッポンに450万人くらいは、私の本を読んだら五十嵐さんの奥さんみたいに「嬉野さんと話してみたい、会ってみたい、どんなこと考えてるんだろう?」って思う人はいると思う。
でもね、450万人なんて規模は、デカすぎてお互いがお互いを発見しあう機会もないのだろうけど、でも、そんな果てしない旅への一歩としてもね、五十嵐さんの口車に乗るってことはやりたいなと思ったのね。
人生はやっぱりいっぺん限りなんだよね〜って、ほんとに思うからね。
さあ、ずいぶん書いたけど、書かなきゃならない大事なことはあんまり書いてないから(^ ^)、それはまた明日の日記に書くことにいたしましょう。
とりあえず、
来る9月23日 秋分の日の祝日に、
東京は銀座グランドホテルさんのこじんまりした場所で朝から晩まで回を変えながらお会いいたしましょう。とだけ、
今日のところは言っておきましょう。
それでは諸氏!
本日も各自の持ち場で奮闘願います。
秋分の日には東京は銀座にありますグランドホテルさんでお会いいたしましょう*\(^o^)/*
解散〜
(13:32 嬉野)