2010年7月5日(月)

嬉野

2010年7月5日(月)
嬉野です。
今日の札幌はくもり。
風が吹いていて気分は涼です。
当HPのお寺の前も、
波打ち際になっちゃってて、
夏らしくて見ていて気分好いですね。
すばらしい。
さて、ここで、何年も何年も、
掲示板を覗いておりますとね奥さん。
近しい人を亡くされた方からの書き込みを見たりします。
それが一日に幾件も幾件もあったりするのです。
あぁ、こんなに人が亡くなっているのかと、
当たり前のことなのでしょうけど、
残された方の思いを読むことになるので、
心に留めてしまうのです。
皆、受け入れ難い現実を、
どうしたらよいか分からないという体で、
悲しみ苦しみしながら、日々の生活をしておられてね。
その下の欄には、
やっと子どもが生まれたんです!
と、喜びのご報告をされる方もあるのです。
病気になりましたと書かれる方もある。
私もかつてその病気でしたと書かれる方もある。
もうこの病気を抱えて生きていくしかありませんと、
書かれる方もある。
元気になりました!と、報告される方もある。
子育てが、おもうようにならずイライラして、
分かっているのに、子どもが好きになれないと、
書かれる方がある。
子どもたちが母の日にお祝いをしてくれて、
うれしくて、と、書かれる方がある。
家族とうまくいかなくて、もう我慢の限界です、
そう書かれる人があり、
やっと先日、家族旅行が出来てすっかり満喫してきました!
と報告される方もある。
母に、ありがとうと言いたいです、そう書く人がある。
彼とどうしたら仲良くなれるのでしょうか、
好きだという気持ちを伝えたくて苦しいのです、
そう書かれる人があり、
私たち結婚しました、今、最高に幸せですと、
書かれる人がある。
就活が思うようにならないんです、
もういくつも受けてて、
もうこれ以上自信が持てませんと、
書き込まれる方があり。
やっと仕事が見つかりました!
と、喜びの報告をしてこられる方がある。
喜びの報告が出来ないのが苦しいのですという方がある。
元気です!という方がおられ、
元気はもう出ませんよという方がおられます。
世間に生きるぼくら人類は、
生物として生まれついて以来、
おのれのことしにしか興味がなく、
それは、自らを永らえさせることを最善と考えるよう、
自分勝手に生きることをベースとして作られ、
人として今、この世界に生きておるからであり、
それでもぼくら人類は、野生動物と違い、
一匹で生きていくのとは違う、
社会という環境をつくり、
その中で生きることを選択し、
もう何万年が過ぎたのだろう。
ともすれば、
ぼくら人類は、自分勝手であるがゆえに、
他人の内面に想いが行かず、
ただ自分ひとりの想いの中から出ることがない。
人生は、先の見通しが立たない。
明日何が起きるか誰も知らない。
苦しい身の上となれば、
誰もが、おのれという地獄に閉じ込められ、
そこから出られぬと思ってしまう。
そうした中でここの掲示板に書き込まれる、
これら、あれらの、人生はなんだろうと思う。
そのどれもが、
今の自分であり、
いつかの自分であり、
これからの自分であることに気づくことになるかもしれない。
人生は所詮不公平なものなのだと、
思うことにも、つながるのかもしれない。
前提として、
人生は、不公平なものになるのだろうとぼくは思う。
けれどそれは、今ある社会のスタイルと社会の価値観とに、
おのれの人生で獲得してきたあれやこれやが、
乗る人と反る人との結果に別れるからであり。
その限りにおいて、
人生は不公平となる。
でも、社会のスタイルと価値観は、移り変わり、
今あるスタイルと価値観とにおのれを合わせようとしているのでは、すでに間に合わないスピードで時代は変化していく。
他人より恵まれた生活を送るためにと、
準備しておかねばならない努力もあるだろうし、
でも、不意に訪れる病いのように、
準備などできず、なぜ、この自分だけにと想いのやり場の無いことの苦しさと不安にさいなまれることもある。
ただ、
ぼくら人類は、
固体としてやがて消えてなくなる身の上であるという、
その一事において、
誰もが平等なる身の上であることに気づく。
この世間で、
この今という空気の中を生きる、
ぼくら人類は、
やがて儚く消えていくという限りにおいて、
今、走り回っていても、今、寝込んでいても、
誰もが信じられないスピードで驀進しているのだという予感がする。
ぼくらは、驀進している。
誰もが目もくらむスピードで駆け抜けている。
そのことが、掲示板に書かれるいろいろの人生から見えてくる。
そのことに、何かを感じてしまうのが、
ひとり、私ばかりでは無いことに、
掲示板を読みながら当然のことながら気づく。
ひとつの人生にではない。
語りかけてくる幾つも幾つもの人生の中に身を置く人類に、
やはり誰もが、言葉に出来ない何かを感じ、
受け取っているのだと知る。
まぁ、能書きはこの辺りで大概にしておこう。
ねぇ奥さん。
ただまぁ、掲示板を更新しながら、
自分が、ここで何かを感じ、
いろんなものを受け取っているなということと、
奥さんたちが、何かを感じ、
やはり、いろんなものを受け取って、
それぞれ自分の人生に、また戻って行くのだなということで、
その受け取るものが、何かは分からないまでも、
同じものなのだなという、確信だけはあるのです。
何か一色のムードに染まっている場ではなく、
いろんなものが並列に雑多にあるというのが、
ここの好さであるように、思うわけでね、
まぁ、がんばりますよ。
あなたたちが、そうであるようにね。
おのれの人生は、おのれで見届けてやるしかないという、
その限りにおいてね。がんばりますよ。
えぇ、昨日、DVD副音声収録、無事終了しました。
藤村先生は、本日から特典映像の編集に驀進されまする。
ということでね、
本日も諸氏の健闘を祈る!
そして、ここで待つ!
以上!解散!
また来るように。
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(13:00 嬉野)