11月4日水曜日。藤村でございます。

藤村

11月4日水曜日。藤村でございます。

日本シリーズが真っ盛りでございまして、北海道は大いに盛り上がっております。

やはり巨人相手というのが一番盛り上がる。

私は中日ファンですから、じくじたる思いがあるわけですが、中日や阪神相手より、ましてやヤクルト、横浜より、やはり巨人。なぜなら強いし人気があるから。

巨人にはスター選手がズラリと揃い、みんなの人気独り占め!というのが、日本のプロ野球にとっては一番良いことなのであります。

「最強」というのは人気が出るのと同時に、相手チームにとっては最も憎い相手。

往年の中日・星野仙一投手などは巨人相手だと親の仇ばりの物凄い力投をみせておりました。

ファンも同様。巨人相手だと中日ファンも阪神ファンも目の色が違う。ヤジにも大いに力が入る。

最強の相手を倒す、というのが最もわかりやすく、盛り上がる図式なのであります。

プロスポーツにおいて、「平均」とか「平等」「公平」などというフェアな考えを持ち込むのはあんまりよくない、というか、おもしろくない。

金にモノを言わせてぐいぐいと人気を集める銀河系スター軍団みたいなチームがないとおもしろくないのだ。

Jリーグが今ひとつ盛り上がらない要因はそこにある。

さて、日本シリーズ。

開幕戦が行われた札幌ドームでは高らかに「1/6の夢旅人」が流れました。ファイターズ初戦の先発はご存知!どうでしょう大好きの武田勝投手!「1/6」は彼の登場曲であります。

その登板の数日前、武田投手がHTBにやって来たそうであります。

そこにたまたま居合わせたカリスマ・スタイリスト小松は、大のファイターズファン、中でも大の武田勝ファン。

武田投手本人を目の前にして大感激のカリスマは、「何か!何か!マサルちゃんにプレゼントをあげたい!」と思い、「何か!何か!ワタシなりの気の利いたプレゼントを!」と考えたあげく、なぜか衣裳部屋にあったヅラをプレゼントしたというのです。

どうでしょうではお馴染みの「たっくん」とか「青タイツ茶タイツ」とかで使いそうな、なんとなーくザンバラ頭の、なんとなーくおもしろい感じの、なんとなーく微妙なヅラを、数日後に日本シリーズ初戦の先発を控えているという武田勝投手に進呈したというのです。

一体、どういう意気込みが、カリスマにはあったんでしょうか。ヅラを渡しながら、「日本シリーズ頑張ってください!」とでも言ったんでしょうか。

そして、武田投手は一体、どういう意気込みで、それを受け取ったのでしょうか。「まかせてください!」とでも言ったんでしょうか。

ヅラを贈るほうも贈るほうだし、受け取るほうもいかがなものかと。

それどころかその先発投手は、そのヅラを受け取るなり、それを頭に装着し、装着したまま弊社の重役をはじめ関係者とあいさつを交わしていたらしい。


発投手は実に腰が低い人で、実にシャイな人でありますから、ヅラを装着しても「どやコレ!」的にはしゃぐわけでもなく、実にしずかーに、実にふつーに装着
し、またそのヅラ自体が実に微妙なヅラでありましたから、あいさつを交わした関係者たちも、まったくそれがヅラであることに気付かず、「がんばってくださ
い!」「応援してます!」的な言葉をかけていたというのであります。

それを見ていたカリスマは「あれはカッコよかった!」と、その一部始終を私にメールし、その微妙なヅラ姿の日本シリーズ初戦先発投手の写メを添付してきました。

決してプロ野球ニュースで取り上げられるようなたいそうな話ではありませんが、地元には、こんな野球選手たちの他愛のない話があり、こんな話の積み重ねが、地元球団の愛され方ではないかと、そんなことを思ったのであります。

武田勝投手の登板機会があるかどうかわかりませんが、再び登板した折には、巨人打線を、しずかーに、ふつーに押さえ込んでもらいたいものです。

よし、ではまた明日。

(18:50 藤村)