2006年6月27日火曜日

嬉野

2006年6月27日火曜日
嬉野でございます。
えぇ、みなさん。
我々、上司より出張を命ぜられました。
出立は明日でございます。
ということになりますと、残念ながら明日の日記はお休みでございます。
まぁ、一泊の出張ですから直に戻りますが、
それでも明後日までは、ここもお休みが続くかなと思いますので、
皆様方におかれましては、くれぐれもお力落としのないように、
荒々しく明日よりの二日を乗り切っていただきたいと念ずるばかりであります。
さて、1965年、77年、03年と米国のニューヨーク市では大停電がありましてね。
いろんな犯罪も起きたりしたそうですが、中には呑気な話もございましてね、暗闇に陥ってしまったニューヨーク市上空に、その夜ばかりは天の川が見えたというね、こともあったようですよ。
全市が停電してしまいまして、ニューヨーク市民は真っ暗闇の中で途方にくれていたでしょうが、その上空には満天の星が輝いていたそうでございますね。
世間がまだ呑気だった1965年の大停電の時には、十月十日経ちましたら、ニューヨーク市では、ベビーブームが起きちゃいましたという、もっともらしくも楽しげな落ちも付いておったように思い出しますが。(良い子は意味が分かんなくてもいいのよぉ)
しかしながらね、そのベビーブームという結末が創作か事実なのか、その辺りのことは不勉強な私には分かりませんけども、市や県、もしくは日本全域という規模で、一斉に同じような環境の変化が起これば、そこに暮らす人間の日常にも考え方にも当然何らかの変化が現れるだろうことは容易に推測できますよね。
つまり社会が変わるかもしれない。
ぼくは思うのですが、
もしね、もし。
何らかの理由で、ある日突然、問答無用でテレビ電波が飛ばなくなってしまってね、その結果ご家庭のテレビ画面が一斉に砂嵐状態になったらどうなるのだろうと思うわけです。
「あれ?なによ。家のテレビ映んないじゃない」
「そーなのよ、朝から映らないのよ」
「壊れたの?」
「何バカなこと言ってるんだ!先月買ったばかりなんだぞ!」
「そーよ、地デジ対応のハイビジョンテレビなのよ!」
「幾らしたと思ってるんだ!」
「だって、どっこも映んないじゃない」
「うるさい!だいたい母さんが見過ぎなんじゃないのか!」
「あら!私が一日中家でテレビばかり見てるみたいな口ぶりよね」
「違うのか」
「違うでしょ!あなた何も知らないのね。主婦にはねぇ、やることがいっぱいあるのよ!バカじゃないの!」
急速に荒々しくなっていく両親を、ほっとけとばかり食卓に残し、娘が学校へ出かけてみると、すでに教室中が砂嵐の話題で持ちきりになっている。
どうやらテレビが映らないのは、自分の家だけの話ではないらしい。
つまりテレビの故障ではなかったのだ。
だったら何故テレビが映らないのか。
だが、テレビが映らない理由が分からないのはもちろんのこと、その時点では、その事態がどれくらいの規模で起きているのかということも、まだ誰にも検討がついていなかった。
だが、その奇妙な事態が、実は日本中で一斉に起きているのだという事実に、国民が気づかされるのは、その日の午後、街頭で配られはじめた新聞社の号外によってだったのである。
「母さん!テレビが映らないのは家だけじゃないぞ!」
「あら、あなた、もう帰って来たの?随分早かったわね」
「ん?いや…。あれ?お前も号外持ってるのか」
「商店街でも配ってたもの」
「当分、復旧の見込み立たずって書いてあるんだぞ」
「そーなのよね」
「どういうことなんだ…」
「わからないわよ。でもね…」
「なんだ」
「ラジオは放送してるのよ」
「え…」
ニューヨーク市で起きた大規模停電。
その一晩だけの日常の変化から引き起こされた結末は、十月十日後の出産ラッシュ。
それでは、復旧の見込みが立たなくなったテレビの電波障害は、この後世間とそこに暮らす人間にいったいどんな事態を引き起こすのか…。
つまり、テレビに供給を頼っていた娯楽や情報が、テレビからもたらされなくなる。
そうなれば、人は、それを他所に求めようとし始めるはずです。
そのことに端を発して、世の中はいったい、どう動いていくのか。
これはひとつ、考えてみる価値があるとおもうのですがねぇ、奥さん。
どうでしょうか。
じゃ、また。
【2005年新作と04年「ジャングルリベンジ」放送決定】
ついに関西方面で「2005年新作」(もうね、DVDのチラシで内容はバレちゃってますけどね)が放送開始!
お久しぶりでございます!ABC朝日放送さんで!
7月8日から9月2日まで毎週土曜日25:00?
また、2004年「ジャングル・リベンジ」の放送も以下2局で決定!
KBS京都さんで2夜連続!
7月15日(土)19:00?22:00 第1話?第4話
7月16日(日)19:55?21:25 第5話?第7話
*「どうでしょうリターンズ」もレギュラー編成中。
UMKテレビ宮崎さんで!
7月6(木)、7(金)、8(土)、9(日)、12(水)、13(木)、14(金)の各日に深夜編成されます。
ということで、関西方面の皆様、そして宮崎の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
(15:26 嬉野)