6月12日月曜日となりました。藤村でございます。

6月12日月曜日となりました。藤村でございます。

「どうでしょう」とは別のお仕事、「YOSAKOI祭り特番」の放送が昨夜、終わりました。

今年は初めてゴールデンタイムに祭りのクライマックス、350チームの頂点を決めるファイナルコンテストを、BS朝日を通じて全国に放送いたしました。

放送を前にわたくし、スタッフに今回の番組のねらいを説明いたしました。

この番組は基本的に「ステージ上で行われるファイナルコンテストの模様を中継するだけのもの」であると。実際、昨年までの番組は「ただ中継するだけのもの」であったと。
しかし、中継するからには「視聴者に見せたいもの」があるはずだと。
それはなんだと。
あの素晴らしい踊り?
違うと。
私が一番見せたいのは、大賞が決まった瞬間の「舞台裏の踊り子たちの歓喜の一瞬」であると。その「ワンカット」を見せるために、我々は2時間の中継をやるんだと。

そのために我々は彼らの踊りを撮る。
彼らの踊りは素晴らしい。
なぜ素晴らしいのか?

彼ら彼女たちはプロでもなんでもない。フツーの人だ。フツーの人が地域ごとに集まってチームを作る。10歳もいれば50歳もいる。それが一糸乱れぬ踊りを見せる。
それが素晴らしいのだ。

ならばその踊りをどうやって撮る?
アップ?
違う。
全体が見える引きの画だ。
彼らは、一人一人の踊りがスゴイのではなく、その群舞が素晴らしいのだ。だったら引きの画で彼らの踊り全体を見せた方がその素晴らしさは伝わるはずだ。

映像の目標を明確に!
スタッフ全員!
感動の一瞬に向けて、それまでをいかに盛り上げていくか!
そこを各人が肝に命じて中継に臨んでほしい!
昨年までの番組とは全く違うんだ!

・・・と、わたくし力説したわけでございます。

スキのない論理と明確な目標設定。聞いていた嬉野先生も、「藤村くん、素晴らしいね」と賛辞を惜しまず、わたくしも意気揚々、あとは本番を待つばかり、スタッフ諸君たのんだぞ!おれはもう特にやることなし!と、なっておったわけでございます。

そして昨日、本番当日。

大泉、安田、森崎の出演陣を前に、わたくし再びこの「番組のねらい」を力説いたしました。

「…わかったな!キミら出演陣それぞれが、感動の一瞬に向けて番組を盛り上げてほしい!昨年までの番組とはまったく違うんだ!いいか!まかせたぞ!」

威風堂々、戦国武将なみの言いっぷりで一気にまくしたてたわけでございます。

すると、最前線に送り出される大泉洋が言いましたね。

「じゃ、盛り上げるためのVTRとか、あるのかな?」と。

「ん?」

「いや、例えばそういうね、普段は普通の生活をしている人たちがね、苦労して練習してるみたいな、そういうVTRがあるのかな?」

「ん?」

「いや、そういう前フリのVTRがあってね、はじめてキミ、『あぁみんな大変だったね』『これから踊るんだね』って盛り上がるわけでしょう。そういうVTR、ないの?」

「ない」

「じゃキミ、結局去年までの、ステージを撮るだけの番組と一緒でしょ」

「あぁ?全然違うよ」

「なにが?」

「なにがって・・・気合いが」

「キミねぇ…結局キミは僕らのコメントで盛り上げろって言ってるだけでしょう」

「あぁ?」

「盛り上げろったってそれは限界があるよ。なんらかのVTRなりね…」

「うるさい!とにかくいいか!おまえら感動しろ!リーダーは最初のレポートから感動しろ!レポートは2分だ!顔面の小ネタをやったら残り1分半だ!1分半で感動まで持ってけ!」

「いっ…1分半で!」

「うるさい!やれ!よし!もう打ち合わせ終わり!じゃがんばって!」

・・・と、いうことで出演陣はなんらの後方援護もなく最前線、ゴールデンの生放送へと挑んでいったわけでございます。

しかし本番が始まってみれば、ファイナルの踊り子たちのステージに、作り込んだVTRなど必要はなく、それだけで見る者すべてを感動させ、最終的には大泉洋も自然と目頭が熱くなってしまったのでございます。

生放送というもの、実は私はあまり好きではありません。

「生に失敗はつきもの」「それが生の醍醐味」と言いつつ、どうしても私には「やりっぱなし」という印象がぬぐえないのであります。だから本当はやりたくない。「お客さんに見せるなら手の込んだカンペキなものを」と。

しかし、昨夜の生放送は初めて満足いたしました。リーダーは冒頭飛ばしすぎたものの、大泉洋のコメントも、安田さんのコメントも、実に的確でありました。おかげで最後の「ワンカット」に向かって番組は自然と盛り上がっていきました。最終的には、関わったスタッフ全員が感動しながらエンディングを迎え、ねらい通りの番組が出来上がったのでございます。

それにしても、大泉洋という人間。やはりあなどれません。

ヤツだけは、私が言い放った「番組のねらい」の、大きな穴の部分をズバリと突いてきました。

「藤村くん、なんだかんだ言ってキミはめんどくさいからVTRを作りたくなかったんだろう。論理的と言いつつ、結局は気合いで乗り切れみたいなことじゃないか」と。

その通り。さすがであります。

番組は、プロデューサー福屋キャップの目標「視聴率30%」には少し届かなかったものの、YOSAKOI関連番組としては全局あわせて史上最高を記録しました。


よかったよかった。

(18:51 藤村)

2018年6月

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