1月30日月曜日でございます。はいどうも藤村でございます。

1月30日月曜日でございます。はいどうも藤村でございます。

土曜日はHTBあげての「TOYOTA・BIGAIR」がございまして、私も朝から真駒内オープンスタジアムに行っておりました。

昨夜全国放送された番組の方はスポーツ部の担当でありまして、我々制作部は現場のイベント演出を担当しておりました。

スタッフは主に3つの場所に分かれて仕事をしております。ひとつめは全ての演出をコントロールするセンターブース。ここには、今年の新作にも登場した「ハナタレ」プロデューサー福屋キャップが演出のチーフとして陣取り、各所に指令を出しております。2つめは、会場に設置された10台のカメラを取り仕切る中継車。主にスポーツ部の面々が「次は2カメいくよ」なんつってライブ映像を作り出しております。そして、3つめが会場の大画面を取り仕切る映像担当ブース。ここでは「ドラバラ」の多田けんがチーフとなって、中継車から送られてくるライブ映像や各種VTRを大画面に流していきます。

センターブースからは、福屋キャップの「いいねぇー!次は予定通り花火いきまーす!」なんていう声が聞こえ、中継車からは「3カメいい画だよー!」なんていう威勢のよい声が聞こえ、映像ブースでは多田けんが「大画面に中継車の映像入れますよー!ハイ!入ったー!」なんて調子よくガナっております。「イベント中継はスタッフもノリノリで」という雰囲気が近年のHTBにはありまして、各所から「おまえが選手か」ちゅうぐらいの気合いの声が発せられております。

さて、そんな中での私の仕事は、多田チーフの元、映像ブースに詰めまして、「競技中盤に4回、スローVTRを出す」というものでありました。朝から現場に行きまして、仕事の出番は夜7時過ぎ。そして満を持して、「15秒のスローVTRを4回出す」という、そうですね、時間にしたら合計1分のお仕事。「でもそれはきっと大事な仕事なんでしょう?」とお思いの方もいらっしゃるやもしれませんが、「いや、そうでもない」とお答えしておきましょう。ただ、「ちょっとだけ難しい」。

選手がジャンプする映像を録画しておいて、私は、多田けんの「VTRスタート!」の声と同時にその映像をスローで再生する。ジャンプは飛び出しから着地までおよそ8秒。これを、手元のコントローラーで速度を調整しながらキッチリ15秒間で再生する。これを4回。私の隣には、同じく「スローを4回出す」という閑職を仰せつかった「ハナタレ」Dのクボイがいる。ふたりで合計8回。朝から現場に詰めて、弁当を2回食って、ふたりとも充分すぎるほどのコントローラーの練習を行い、ようやく迎えた午後7時。

いよいよ我々の出番となった。

「じゃ、まずはクボイのスローから行くよ!」
多田けんがガナる。緊張感が走る。
「VTR・・・スタートッ!」
クボイがコントローラーをスっと動かし、VTRスタート。
スタートと同時に15秒のカウントダウンが始まる。
「15、14、13・・・」「いいよー!クボイ!」「うっしゃー!」
クボイは順調である。
「10秒前です!」「ハイよ!」
「次、藤村さん続けて行きますよー!」「よっしゃ来い!」
いよいよクボイの次は私の出番。
「5秒前!」「ハイヨッ!」
「3、2、1、ハイオッケー!」「うっしゃー!」
クボイはガッツポーズでビタリと再生を終えた。
(よし来い!)
私はコントローラーを握りしめ多田けんの「スタート!」の声を待つ。
(さぁ来いッ!)
しかし、多田けんが次に発した言葉は、

「藤村さん!もう入ってます!」

という慌てた声であった。見れば大画面にはすでに私の映像が映し出されている。しかし、私はコントローラーを握りしめたまま。映像はビタっと止まって動いちゃいない。

(ぐっ!スタートって言ってくれなかったッ!)

固まってしまった私はしかし、すぐさま気を取り直してコントローラーを動かした。しかし、もう映像はメタメタ。
「3、2、1・・・ハイオッケー」
多田けんの乾いた声が映像ブースに響く。
(なにがオッケーなものか)
私はぐったりと肩を落とした。

朝の10時に集合して、9時間もの待ち時間の末に訪れた私の出番。男四十。普通の企業であればそこそこのポストに就いている年齢であろう。しかし今の私は、「ゲームオーバー」の画面を見つめるファミコン小学生のごとく、コントローラーを握りしめたままうなだれている。隣のクボイは気の毒そうに私のことを見ている。

しかし、こんなことで落ち込んではいられない。残されたチャンスはあと3回。「たいして重要な仕事じゃない」と思いつつ、今日の、私の9時間の待ち時間を、決して無駄にしてはいけないのだ。「よし!客は盛り上がってるよ!」スピーカーからは演出チーフ福屋キャップの生き生きとした声が響く。「次!5カメ!」中継車からはテキパキとした指示が聞こえてくる。男四十。仕事はこうありたい。

私は残る3回のスロー再生に全力を傾けた。

「じゃ、まもなく2回目いきまーす!」「よっしゃ来い!」
私は気合いを入れ直した。
イベント中継はスタッフもノロノリで。この熱い雰囲気を壊してはいけない。
「さぁー!クボイびしっと行こう!」「行きましょう!」

「はい!VTRスタート!」「うっしゃーッ!」
先ほどと同じくクボイから再生がスタート。
「10秒前!」「クボイいいよーッ!」「はいーッ!」
「5秒前!」「行け行けーッ!」「おりゃーッ!」
「3、2、1、ハイオッケー!」「よっしゃーッ!」
「続けて藤村さん行きます」「うっしゃ来いー!」

いよいよ私の出番!気合いが入る。

「VTRスタート!」「ぬぅりゃーぁーッ!」
「・・・藤村さん」「どぅりゃぁーッ!」
「ちょっとうるさい!」「え?」
「中継車の声が聞こえない」「あ」

多田けんは、士気を高めんと奮迅する私に向かって冷静にそう言い放った。

「静かにやって」(ぐっ・・・)
「ハイ5秒前!」(くっ・・・)

男四十。はしゃぎまくった末に「うるさい」と諌められて、私はもう針のむしろであった。コントローラーを持つ手は弱々しく揺れた。

「ハイオッケー」

そして再び多田けんの乾いた声が響いた。

クボイが笑いを押し殺しながら私を哀れむように見ていた。

あとの2回は無難にこなし、そうして私は競技中盤にしてすべての仕事を終えた。

「ビッグエア10周年!盛り上がってるねぇ!」
スピーカーからは、福屋キャップの声が相変わらず響いていた。

これが2006年「TOYOTA・BIGAIR」での出来事である。

さ、ということで今週からは気をとりなおしまして通常業務。
DVD「ヨーロッパ21カ国」の編集を再開いたします。

よっしゃ!がんばっていこう!

追伸。

あさって2月1日。DVD第7弾「ヨーロッパ」の予約開始日、発売日などの発表を行います。さらに、某所での「北海道物産展」へのHTBグッズ出品の発表もございます。

心して待たれよ!

【2005年新作(全八夜)放送決定】
●YTS山形テレビさん→現在新作放送中。3/8からは「クラシック」放送。
●HAB北陸朝日さん→06年1月25日(水)25:15?


(16:19 藤村)

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